今村駿介(26)は「本当に惜しいレースだった。もしかしたら、銅メダルもあった」と唇をかんだ。 10日に行われたパリ・オリンピック(五輪)の自転車、男子マディソン。2人1組で自由に交代しながら200周(50キロ)を走るレースで、日本の今村と…

 今村駿介(26)は「本当に惜しいレースだった。もしかしたら、銅メダルもあった」と唇をかんだ。

 10日に行われたパリ・オリンピック(五輪)の自転車、男子マディソン。2人1組で自由に交代しながら200周(50キロ)を走るレースで、日本の今村と窪木一茂(35)組が健闘した。

 「力を温存して後半勝負の作戦だった」と窪木。

 10周ごとに上位4チームがポイントを得る方式の中、120周目を先頭で通過し、5ポイントを獲得した。さらにメインの集団から抜け出し、1周回って再び追いつく「ラップ」を成功させて20ポイントを加算。一時は表彰台圏内の3位に躍り出た。

 終盤は体力が続かず、欧州の強豪に地力の差を見せつけられた。それでも、15チーム中5位。日本勢として初出場の種目で、見せ場はつくった。

 2016年のリオデジャネイロ五輪に続き、2度目の五輪となった窪木は「奇跡を起こすような走りができた。メダルが狙えたのは大きな前進」。元々はリザーブの登録で、数日前に起用されることが決まった今村は、「濃い200周を走らせてもらって、学ぶことも多かった。世界で戦うことができると思う」と初めての五輪を終え、収穫を口にした。(岩佐友)