9日の女子決勝で、湯浅亜実(ダンサー名=AMI、25)がドミニカ・バネビッチ(同=NICKA、リトアニア)を3―0で破って金メダルを獲得した。音楽に合わせた即興のダンスで対戦する新競技で、初代女王に輝いた。 湯浅の快挙に、姉の亜優さん(ダ…

 9日の女子決勝で、湯浅亜実(ダンサー名=AMI、25)がドミニカ・バネビッチ(同=NICKA、リトアニア)を3―0で破って金メダルを獲得した。音楽に合わせた即興のダンスで対戦する新競技で、初代女王に輝いた。

 湯浅の快挙に、姉の亜優さん(ダンサー名=AYU、29)の喜びもひとしおだった。会場で金メダルを首にかけた妹を見届け「自分の踊りが世界で評価されて、優勝できたことは一番うれしいと思う。私も本当にうれしい」と快挙を喜んだ。

 AMIとAYUは、世界を舞台にお互いを高め合ってきた。亜優さんは妹の後から、高校で本格的にブレイキンを始めた。実力者が集まり、「聖地」として知られる川崎市のJR武蔵溝ノ口駅が練習場所。埼玉県川口市の自宅から母親に送り迎えしてもらい、2人で技を磨いた。

 姉の心にあるのは、16年の世界大会。2対2のバトルに姉妹で挑んだ。当時、日本代表は7連覇中で「毎晩一緒に練習しました。AMIもすごい緊張して、吐きながら練習していた。酸素ボンベ必要なんじゃない?というくらい追い込んでいた」。そして日本勢8連覇を達成。亜優さんは「私にとって、すごくいい思い出」とほほ笑んだ。

 現在は離れて暮らすが、一緒にカフェに出かけたり買い物に行くなど、仲がいい。亜優さんは「小さい子の憧れでもあると思う。そういう子たちの目標になっていくと思う。AMIらしく突き進んでほしい」と妹のさらなる活躍を願った。

(大谷 翔太)