「中日9-2巨人」(9日、バンテリンドーム) まさかの大敗を振り返る試合後の巨人・阿部監督が、「そんなことより…」と言葉を絞り出した。「こんな試合になってしまって、ファンに申し訳ない気持ちが強いです」。初回に5失点、今季ワーストタイ9失点…

 「中日9-2巨人」(9日、バンテリンドーム)

 まさかの大敗を振り返る試合後の巨人・阿部監督が、「そんなことより…」と言葉を絞り出した。「こんな試合になってしまって、ファンに申し訳ない気持ちが強いです」。初回に5失点、今季ワーストタイ9失点の投壊も、試合終了まで敵地スタンドから声援が届いた。心を打たれる光景だった。

 「今日は今日でしっかりと受け止めたい。最後までファンの人が残ってくれていたからね。そこはうれしかったです」

 だからこそ試合内容には「残念だった」と厳しかった。9連戦中のローテの谷間。ルーキーの勢いに賭け、又木が今季3度目の先発マウンドに上がった。だが初回、連続四球から1死一、二塁とし、細川に初球の144キロを左翼席まで運ばれた。さらに2死三塁から木下にも2ランを被弾。変化球の制球に苦しみ、直球を狙い打ちされた。

 2番手の高橋礼も3回4失点。76球を要し、又木とともに抹消が決まった。代わって今村が合流する。9連戦の4試合目、大敗の展開で5投手をつぎ込んだことは、この先の戦いにも影響を及ぼしかねない。「明日はとにかくいい試合をして、勝てるように切り替えてやっていきたい」と指揮官。ファンの声援を力に変えたい。