<パリオリンピック(五輪):自転車/トラック>◇8日◇男子スプリント準々決勝、5-8位決定戦◇サンカンタンアンイブリーヌ・ベロドローム【パリ8日(日本時間9日)=木下淳】自転車トラックの男子スプリント準々決勝で小原佑太(28)太田海也(25…

<パリオリンピック(五輪):自転車/トラック>◇8日◇男子スプリント準々決勝、5-8位決定戦◇サンカンタンアンイブリーヌ・ベロドローム

【パリ8日(日本時間9日)=木下淳】自転車トラックの男子スプリント準々決勝で小原佑太(28)太田海也(25=ともに日本競輪選手会)は準決勝進出を逃し、最後の5~8位決定戦で小原が6位、太田海は7位だった。

メダルは逃したが、この種目では84年ロサンゼルス大会以来40年ぶりベスト8に2人が入った。

太田海は、時速70キロ超で並走する激戦で判定に泣いた。1本目を先取した準々決勝2本目。東京五輪銅メダルのカーリン(英国)に対し、太田海が車体を内側に寄せれば、相手は肘を当てにくる。審議の末、自身だけ反則を取られて3本目へ。0秒014差で屈し「審判の判断を受け止めることしか…」と涙を流した。

4人で行われた5~8位決定戦でも降格。追い込んで最先着し右拳を突き上げたが、最後は7位で2度のジャッジに泣いた。取材エリアでも、こらえ切れず言葉に詰まる場面もあった。

後味の悪い初五輪も、短距離エースは切り替える。次種目のケイリンに向けて「必ずメダリストになって日本に帰りたい」と力を込め、スプリントでも「金メダル、銀メダルを争うところは9秒台の中でも遠かった。4年後のロサンゼルス五輪までに到達したい」。まだ競技歴は浅い。伸びしろも感じた緒戦となった。

○…前日に7レースをこなした小原は6位に入った。起床時に頭痛やだるさがあったと認めつつ「走るころには、体をまた痛めつけることにフォーカスできた」とタフネスぶりをのぞかせた。オーストラリア選手との準々決勝は「速いペースで引きずり回す」狙いで早めに仕掛けたものの2本ともまくられた。今後は「まだ競技か競輪か先は分からないけれど、この経験は後輩に伝えたい」と話した。