ヤクルトと日本ハムでプレー…増渕竜義氏が勧める目をつぶったシャドーピッチと素振り 目をつぶると、自分の課題や重要な動きが見えてくる。ヤクルトや日本ハムで投手としてプレーした増渕竜義さんが8日、野球育成技術向上プログラム「TURNING PO…

ヤクルトと日本ハムでプレー…増渕竜義氏が勧める目をつぶったシャドーピッチと素振り

 目をつぶると、自分の課題や重要な動きが見えてくる。ヤクルトや日本ハムで投手としてプレーした増渕竜義さんが8日、野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」のオンラインイベント「日本全国話題の野球塾から学ぶ5days個人練習EXPO supported by フィールドフォース」に出演。お勧めの練習として、目をつぶったシャドーピッチングと素振りを紹介した。

 全国各地の野球塾が指導方針や練習法を語る「個人練習EXPO」は5夜連続で開催され、4日目は埼玉県にある「TAKARAベースボールアカデミー上尾校」が登場した。塾長を務める増渕さんは2006年の高校生ドラフト1巡目でヤクルトに指名され、2015年まで現役を続けた。

 増渕さんがスキルアップを目指す子どもたちに勧めるのは、シャドーピッチングや素振りで目をつぶる練習だった。やり方はシンプルで、目をつぶって普段通りの動きをするだけ。それぞれ、10回を1セットほどで良いという。増渕さんは次のように意図を説明した。

「目をつぶって体を動かすと、体の中での感覚やバランスを把握しやすくなります。自分の体がどのように動いて、どこで力が入っているのか確認できます。重要なポイントを自分でわかっていれば、普段投げたり打ったりする時の感覚がつくりやすくなります」

 目をつぶると、目を開けてシャドーピッチングや素振りをした時よりもバランスを崩しやすい。より集中して体を操作する必要があり、力の抜き方や入れ方も確かめられるという。増渕さんは「リラックスして力を抜いた状態で投げたり打ったりしないと、最後に力を出す時に伝わりづらくなります。シャドーも素振りも、感覚を確認する目的で取り入れてもらいたいです」と語った。

中田翔と同期…大阪桐蔭出身の指導者も実感「感覚が全然違う」

 イベントには、大阪桐蔭高で中田翔内野手(現中日)と共にプレーし、現在は野球スクールを運営している生島峰至さんがゲストで参加した。実際にバットを持ち、目を開けた時と目をつぶった時の素振りの違いを比較。増渕さんの指摘に共感した。

「全然感覚が違います。目をつぶってスイングした時の方が骨盤の屈曲が浅いです。普段のスイングでは、軸足の骨盤をそこまで下げなくても良かったのかもしれません。目をつぶって素振りする時は、自分がバッターボックスに立ってマウンドからの投球をイメージすると実戦につながると思います」

 イベントではTAKARAベースボールアカデミー上尾校の他にも、熊本県にある野球とアジリティトレーニングに特化した野球塾「DONGURI-SPORTS」や、佐賀県にある月謝不要のスクール「K-STRONG」なども紹介された。5夜連続のイベント最終日となる9日は、通算176勝をマークした元オリックス・星野伸之さんが運営するアカデミーや、全国制覇を成し遂げている関メディベースボールスクールなどが登場する。(間淳 / Jun Aida)