「ドリームチーム」は追い詰められた。 バスケットボール男子の準決勝。米国は第3クオーターを終えて、セルビアに13点差をつけられていた。五輪5連覇の目標は遠のきかけていた。 逆境のチームにカツを入れたのは、大黒柱のレブロン・ジェームズ。自ら…

 「ドリームチーム」は追い詰められた。

 バスケットボール男子の準決勝。米国は第3クオーターを終えて、セルビアに13点差をつけられていた。五輪5連覇の目標は遠のきかけていた。

 逆境のチームにカツを入れたのは、大黒柱のレブロン・ジェームズ。自らジャンプシュートを決めるだけでなく、アシストで仲間の得点を引き出し、こぼれ球に飛びついて攻撃機会を確保した。

 「キング」の気迫に後押しされるように米国は徐々に点差を縮め、残り3分41秒。ジェームズ自らが左からレイアップシュートをねじ込み、同点に追いつく。追いすがるセルビアを、ジェームズの速攻、ステフィン・カリーのボール奪取からのレイアップシュートで突き放した。最後はファウルをうまく使いながら、95―91で逃げ切った。

 米国がリードした時間は40分のうち、わずか3分25秒。ガードのデビン・ブッカーは「私たちは穴からはい上がることができた」とホッとした表情で語った。