(7日、第106回全国高校野球選手権大会1回戦 岐阜城北6―9智弁学園) チームをバットで「行ける」と鼓舞し続けたのが、智弁学園の先頭打者・佐坂だった。打線が八回まで岐阜城北先発の中本攻略に苦しむ中、三回から九回まで4打席連続安打。タイブレ…

(7日、第106回全国高校野球選手権大会1回戦 岐阜城北6―9智弁学園)

 チームをバットで「行ける」と鼓舞し続けたのが、智弁学園の先頭打者・佐坂だった。打線が八回まで岐阜城北先発の中本攻略に苦しむ中、三回から九回まで4打席連続安打。タイブレークの延長十回にもタイムリーを放ち、1人5安打2打点と暴れた。

 周到な準備と分析力で、高いパフォーマンスにつなげた。午前中の開会式から午後7時近くの試合開始までの間、「速い動きで体にキレをつけることを心掛けた」と、佐坂。腰の切れを出すことを意識し、短距離ダッシュなどで汗を多めに流した。

 相手エース右腕への順応も早かった。三振した第1打席で球筋を確認。「外の速球が伸びていた。甘い球が必ず1球くるので、積極的にいこうという結果が良かった」

 両チーム合わせて20安打、15得点、10失策と大荒れの試合を制しての初戦突破。長い1日だったが、「疲れはない。勝てたことがうれしい」。高校野球最後の大舞台で、最高のスタートを切った。(福角元伸)