(7日、第106回全国高校野球選手権大会1回戦 有田工6―10滋賀学園) 有田工は持ち味の「堅守」にほころびが出た。 「守備のミスがなければ」。主将の前田壮が悔やむ。佐賀大会5試合でわずか3失策。それが、この試合は7失策と本来の力を出せなか…

(7日、第106回全国高校野球選手権大会1回戦 有田工6―10滋賀学園)

 有田工は持ち味の「堅守」にほころびが出た。

 「守備のミスがなければ」。主将の前田壮が悔やむ。佐賀大会5試合でわずか3失策。それが、この試合は7失策と本来の力を出せなかった。

 ロースコアで後半勝負に持ち込むという想定はいきなり狂った。一回に3点を失い、4番の山口は「1巡目は相手に球数を投げさせようと思ったけど」。甘い球を見逃さず、三回に丸田の適時打で1点を返すと、四回に山口や石永の適時打などで3点を挙げて逆転した。

 一度は流れを引き寄せたが、八回に4失策が絡んで4失点。前田壮は「こんなの初めて。相手の雰囲気に流されてしまった」。ただ、先発メンバーの5人が2年生。「来年も甲子園に帰ってきて勝ってほしい」。決して苦い経験だけでは終わらせない。