「全日本王座決定戦・G1」(6日、芦屋) 1号艇の入海馨(28)=岡山・116期・A1=がイン逃げを決めて、デビューから9年3カ月、3回目の優出で涙のG1初優勝を飾った。通算では10回目の優勝。2着には毒島誠、3着には椎名豊が入った。 ゴ…

 「全日本王座決定戦・G1」(6日、芦屋)

 1号艇の入海馨(28)=岡山・116期・A1=がイン逃げを決めて、デビューから9年3カ月、3回目の優出で涙のG1初優勝を飾った。通算では10回目の優勝。2着には毒島誠、3着には椎名豊が入った。

 ゴールデンレーサー9人、直前で行われたSG・オーシャンカップ(大村)からの転戦組が実に27人というハイレベルな大会。優勝戦には峰竜太(佐賀)、椎名豊(群馬)、毒島誠(群馬)、池田浩二(愛知)といったSG覇者がずらりと並んだ。

 強豪を相手にして、1枠の入海は「むちゃくちゃ緊張していたけど、自分は茅原悠紀(岡山)と思い込んで臨んだ」と、同支部の先輩になりきり、気持ちを制御した。インからコンマ11のSを決め先マイして一気に逃げ切った。

 昨年9月の下関でのプレミアムG1・ヤングダービー優勝戦では、1号艇で上條暢嵩にまくられ3着に屈した。本命を背負っての悔しい敗戦になった。「あのヤングダービーが全て。あの夜のことは忘れません。あれがあって今の自分がある」。苦い経験を糧にした優勝を振り返り、涙した。

 9月には再び桐生で、プレミアムG1・ヤングダービーに出場する。「タイトルを持ってあそこに行けるのは強み。ここでリベンジは果たしたので、落ち着いて行けそうです」。今大会で成長を遂げた入海の快進撃が始まる。