「タイムはもうちょっと出ると思ったんですけど、今日はこんなものかなと」 陸上の男子200メートル予選を終えた鵜沢飛羽(とわ)の表情は、言葉とは裏腹に緩みっぱなし。それもそのはず、日本勢3大会ぶりの準決勝進出を決めた上、20秒33は2000…

 「タイムはもうちょっと出ると思ったんですけど、今日はこんなものかなと」

 陸上の男子200メートル予選を終えた鵜沢飛羽(とわ)の表情は、言葉とは裏腹に緩みっぱなし。それもそのはず、日本勢3大会ぶりの準決勝進出を決めた上、20秒33は2000年シドニー五輪の末続慎吾の記録を塗り替える「日本人五輪新」。

 初出場とは思えない堂々としたレースだった。今大会の男子100メートル金メダルのノア・ライルズ(米)、東京五輪男子200メートル金メダルのアンドレ・ドグラス(カナダ)と競り合う場面も見せた。

 筑波大在学中の21歳は言った。「(準決勝は)自分の力が通用するかではなく、自分の走りを貫けるか。決勝で大暴れするために頑張ってきます」(辻隆徳)