<パリオリンピック(五輪):競泳>◇4日(日本時間5日)◇女子400メートルメドレーリレー決勝◇ラデファンス・アリーナ【パリ4日(日本時間5日)=松本航】競泳最終種目の女子400メートルメドレーリレー決勝で、日本が5位入賞を飾った。アンカー…

<パリオリンピック(五輪):競泳>◇4日(日本時間5日)◇女子400メートルメドレーリレー決勝◇ラデファンス・アリーナ

【パリ4日(日本時間5日)=松本航】競泳最終種目の女子400メートルメドレーリレー決勝で、日本が5位入賞を飾った。アンカーの自由形を担った池江璃花子(24=横浜ゴム)は力泳で5番手をキープしてゴール。レース後には蓄積疲労で医務室に運ばれたが、回復後に選手村へ戻った。次回は集大成と位置付ける28年ロサンゼルス大会。今大会準決勝敗退の100メートルバタフライだけでなく、自由形で得た手応えも4年後へと生かしていく。

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池江は力を出し尽くした。アンカーを担った今大会競泳最後のレース後。取材に向けた待機中にめまいを感じ、その場に座り込んだ。医務室に運ばれて横になり、歩ける程度に回復。その後、選手村に戻ったという。塚越祐太ドクターは「初日から最終日まで、連日のレースでたまった疲労が最終レース後にピークになった。既往症と直接、関係するものではないと考えています」とし、19年2月に発覚した白血病との関係性は現時点で認められないと説明した。

それほどまでに力を振り絞った。第2泳者の平泳ぎの鈴木が8番手から6番手へ上げ、バタフライの平井で5番手に浮上。最終泳者として、迫る地元フランスと競り合い「最後はみんなのことを思って、全力で上げた」と勝負にこだわった。合計タイム3分56秒17でフィニッシュし、6位との差は0秒12。4人で笑顔を浮かべ「本当に楽しかったし、最後こうしてみんなで笑顔で終われること、東京(大会)から大変な3年間だったけれど、楽しいと思えるのが一番だと思う。本当に良かった」と達成感をかみしめた。

競泳初日の8日前の7月27日。最初の種目で平井と100メートルバタフライに出場した。予選通過後に夜の準決勝で敗退し「最後は勝負の世界なので勝てなきゃ意味ない。自分の力を出し切れずに終わってしまった。4年後、リベンジしに帰ってきたい」と涙に暮れた。前日3日の混合400メートルメドレーリレーでも8位入賞。個人で進めなかった決勝をリレーで経験し、バタフライとともに主戦場の自由形で緊張感を味わった。パリで経験した6本のレースは、貴重な財産になる。

「個人で結果を出せなかったのは悔しいです。でも自由形の選手でもあるので、たくさんレースができ、自分的にはすごく満足できる試合だったと思います」

28歳の集大成へ-。ロサンゼルス五輪に向けた、新たな4年間の歩みが始まった。