北部九州4県を主な舞台とする全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)で大分県内を会場に開かれているバレーボールで、…

 北部九州4県を主な舞台とする全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)で大分県内を会場に開かれているバレーボールで、ただ一人の高校生審判が活躍している。大分市の楊志館高3年、氏川あおいさん(17)。大人の審判とともに円滑な大会運営を支えている。(大石健一)

 1日、中津市の中津体育センターで行われたインターハイのバレー男子の試合。白熱したプレーが繰り広げられるコート脇の机で、ボールペンを手に真剣な表情で試合展開を記録していた。

 大分市出身。中学1年の時、友人に誘われて何となくバレーを始めたが、たちまちとりこになった。物おじしない性格で、1メートル58と小柄ながら楊志館高バレー部ではレフトアタッカーで主将を務めている。

 高校生同士の試合では試合に出ていない選手が交代で審判を務める機会が多い。堂々とジャッジする姿に着目した同部の上村忠史監督(47)から審判試験の受験を勧められ、昨年10月、日本バレーボール協会の公認C級審判員に合格した。

 それからクラブチームの試合や今年の県高校総体など10試合ほどで笛を吹くなどしてきた。氏川さんは「ラリーが続くと反則が起きやすくなる。ネットに触ったと思ったら、ためらわず笛を吹く」と話す。氏川さんの試合さばきに、審判資格を取りたいという部員も出てきた。

 チームはインターハイを逃したが、県内の審判の責任者から依頼を受け、大会に関われるようになった。C級は全国大会での主審、副審に就けないため、記録係を担当。主審、副審と手ぶりで合図し合い、試合進行に誤りがないか確認する。上村監督は「大人の審判員相手にも動じない。頼もしい」と目を細める。

 将来は、審判を続けながらスポーツトレーナーの仕事に携わり、選手のサポートをしたいという氏川さん。今月下旬には上級のB級の資格に挑戦し、最終的にはA級まで視野に入れる。「試合に絶対に必要な審判の役割や魅力がみんなに伝わればうれしい」と、試合を見つめた。