「全国高校女子野球選手権・決勝、神戸弘陵3-0花巻東」(3日、甲子園球場) 第28回全国高校女子硬式野球選手権の決勝が3日、甲子園球場で行われ、神戸弘陵が史上初となる2年連続の春夏連覇を果たした。初の決勝進出を果たし、男女アベック甲子園と…

 「全国高校女子野球選手権・決勝、神戸弘陵3-0花巻東」(3日、甲子園球場)

 第28回全国高校女子硬式野球選手権の決勝が3日、甲子園球場で行われ、神戸弘陵が史上初となる2年連続の春夏連覇を果たした。初の決勝進出を果たし、男女アベック甲子園となった花巻東は日本一ならず。男子野球部・佐々木洋監督(49)の長女で、同校OBの麟太郎内野手(19)を兄に持つ主将・秋羽(しゅう)外野手(3年)は準Vにも涙を流した。

 キラキラと光る瞳を手で覆った。家族のことを思い、あふれ出す涙。秋羽は「今まで支えてくれて、ありがとうと伝えたい」と声を詰まらせた。

 中学まで男子部員とともに白球を追った。高校進学の際は、将来的な受け皿の問題を心配した父・洋監督から野球を続けることを反対されたことも。それでも「野球が好きで、花巻東のユニホームを着たかった。その判断を応援してくれた」と感謝の思いを明かす。

 幼い頃、同校の大谷(ドジャース)や菊池(アストロズ)を見て憧れた夢舞台。昨夏に出場した兄・麟太郎もスタンドから見守った。「2番・左翼」で3打数無安打に終わったが悔いはない。「見ることしかできないと思っていた場所へ踏み入れることができた。男女関係なく野球を楽しめると伝えられれば」。今後も野球を続けるつもり。最後は笑顔で聖地に別れを告げた。