陸上男子100メートルのサニブラウン・ハキームは5月、不敵に笑いながらこう言った。「五輪で僕の走り、見逃さないでくださいよ」。自身2度目の五輪。予選は10秒02の組2着で、危なげなく4日の準決勝進出を決めた。 スタートの反応時間はトップタ…

 陸上男子100メートルのサニブラウン・ハキームは5月、不敵に笑いながらこう言った。「五輪で僕の走り、見逃さないでくださいよ」。自身2度目の五輪。予選は10秒02の組2着で、危なげなく4日の準決勝進出を決めた。

 スタートの反応時間はトップタイ。中盤過ぎまで先頭を走り、「悪くないです。今年一番いいんじゃないですか」と笑顔を見せた。

 2022年、23年の世界選手権で2大会連続入賞を果たし、今大会の目標は「メダル獲得」と高い。五輪で決勝進出となれば、日本勢としては1932年ロサンゼルス五輪以来92年ぶりとなる。

 この日のタイムは日本人の五輪最高記録。「気にしないで大丈夫です。もっとどんどん上がるので」。25歳は頼もしい言葉を残した。(辻隆徳)