<パリオリンピック(五輪):バドミントン>◇2日◇混合ダブルス3位決定戦◇ポルトドラシャペル・アリーナ【パリ=藤塚大輔】21年東京五輪銅メダルで世界ランク5位の「ワタガシペア」こと渡辺勇大(27)東野有紗(28)組(BIPROGY)が、2大…

<パリオリンピック(五輪):バドミントン>◇2日◇混合ダブルス3位決定戦◇ポルトドラシャペル・アリーナ

【パリ=藤塚大輔】21年東京五輪銅メダルで世界ランク5位の「ワタガシペア」こと渡辺勇大(27)東野有紗(28)組(BIPROGY)が、2大会連続で銅メダルを獲得した。同2位の韓国ペア、徐承宰(ソ・スンジェ)蔡侑玎(チュ・ユジュン)組を2-0で撃破。五輪での2大会連続の表彰台入りは、日本バドミントン界初の快挙となった。

過去10回の対戦があり6勝4敗と優勢だが、1年前の対戦では敗れている。手の内を知る者同士による銅メダルマッチ。ラリー合戦からのレシーブがポイントになった。

第1ゲーム、序盤はリードを許したが、東野のレシーブから渡辺が後方から鋭いスマッシュでポイントを稼ぐ。6-6からチャレンジに成功し、勝ち越し。東野のロングサーブが決まるなど変幻自在のトップアンドバック・シフトからワタガシの連係がさえ渡る。11点目を先取してインターバル明け、さらにコンビプレーが冴えた。一気に突き放し、20-13で先取した。

第2ゲーム、4-2から相手の強打を東野が体勢を崩しながらレシーブ。これがカウンターとなって相手コートに決まった。スーパープレーが飛び出した。福島・富岡第一中からコンビを組み、ペア結成から13年。連係の良さは。渡辺の動きも切れる。鋭いスマッシュを左右に打ち込み、主導権を握る。ポイントを着実に重ね、ここでも渡辺のスマッシュが決まり11点に先着した。

インターバルを挟み、勝負の後半戦。韓国ペアが追いすがる中、東野がダイビングして右隅へ鋭いスマッシュを見舞う。互いに得点を積み上げる緊迫の攻防が続き、13-13と追いつかれる。1点リードされる展開となったが、この勝負どころで渡辺がポイントを連取。粘りのプレーで譲らない。両ペアの意地が目先の1点を激しく争う。17-17からもつれた展開で終盤に入ったが、ワタガシが一歩抜け出す。最後は前回銅メダルコンビの経験が勝った。

◆渡辺勇大(わたなべ・ゆうた)1997年(平9)6月13日生まれ、東京都出身。福島・富岡第一中、富岡高を経て、16年から日本ユニシス(現BIPROGY)。21年東京五輪で日本勢過去最高の銅メダル獲得。22年4月にプロ転向を発表。世界選手権では22年から2年連続銀メダル。身長167センチ。血液型B。

◆東野有紗(ひがしの・ありさ)1996年(平8)8月1日、岩見沢市生まれ。福島・富岡第一中、富岡高を経て、15年から日本ユニシス(現BIPROGY)。身長160センチ。血液型B。