日本高野連が2日、7イニング制導入について検討するワーキンググループを設置したが、大阪桐蔭の西谷監督は導入に反対の姿勢を示した。 西谷監督は「いろんな角度から話をしていくことは良いことじゃないかと思いますけども」としつつ、「私個人としては…

 日本高野連が2日、7イニング制導入について検討するワーキンググループを設置したが、大阪桐蔭の西谷監督は導入に反対の姿勢を示した。

 西谷監督は「いろんな角度から話をしていくことは良いことじゃないかと思いますけども」としつつ、「私個人としては9イニングやってもらいたいなという印象を持っています」と語った。

 高野連は気候変動の影響などによる選手の健康面への配慮を導入検討の理由のひとつに挙げているが、西谷監督は「暑さは覚悟して準備してやってきているつもりなので、しっかりやりたい」と続けた。

 U18W杯など諸外国の高校世代では既に7イニング制が導入されており、少子化や中学校部活動の地域移行の進行などによって見込まれる部員数減少も導入検討の理由に挙げている。

 それでも西谷監督は、9イニング制の継続を望む理由として「言い出したらキリがないですけど、9回でずっとやってきたので、野球は9回だと思っているので。八回、九回はすごく大事ですし、いろんなことはありますけど、いろんな方でいろんな話をしていただいて、現場の声も聞いていただきたいなと思います」と、現役監督、現役選手のなどの意見も踏まえながら議論を進めて欲しいとの希望を示した。

 また、7イニング制の難しさについても「(打席が)2回しか回ってこない子もいますし、U18の時も先制されたら苦しくなるような感じもありましたので。9イニングあれば、前半、後半とできるんじゃないかなと」と語り、現行制度の継続を強く願った。

 一方、報徳学園の大角監督は「どの競技もそうですし、社会の流れもそうですし、進化していくことは必要ですので、まだまだ議論の段階だと思うんですけど、必要なことだと思います」と賛意を示した。

 『逆転の報徳』の異名を取るが、大角監督は「報徳は昔からラッキーエイトと言いまして、八回に何かが起こるということも結構言われていましたので、そういう意味では、また新たな伝統を作らないといけないなと思います」とも語った。