「広島2-1DeNA」(1日、マツダスタジアム) こっからやっちゃるけ~の!!広島の菊池涼介内野手(34)が八回に勝ち越しの適時内野安打をマーク。これで自身初となる3戦連続決勝打点とした。前半戦は打撃で苦しんだベテランの活躍でチームは今季…

 「広島2-1DeNA」(1日、マツダスタジアム)

 こっからやっちゃるけ~の!!広島の菊池涼介内野手(34)が八回に勝ち越しの適時内野安打をマーク。これで自身初となる3戦連続決勝打点とした。前半戦は打撃で苦しんだベテランの活躍でチームは今季4度目の同一カード3連勝。7月20日以来となる首位に再浮上した。

 表情は変わらずとも、ランナーコーチャーと交わすタッチの強さには自然と力がこもった。大歓声のスタンドと大興奮のベンチのナインを背に菊池が引き締まった顔で一塁にたたずむ。チームを首位へ再び押し上げる決勝の勝ち越し打。「本当にいいロブショットでいいところに落ちてくれた。気持ちも乗っかったのかな」と内に秘めていた強い思いを明かした。

 1-1で迎えた八回2死一、二塁。マウンド上の中川虎が投じた高めに浮いてきた内角フォークを振り抜いた。フラフラと三塁後方に舞い上がった飛球は芝生の上でポトリ。二走・野間が決勝の生還を果たし、ヒーローとして2日連続のお立ち台に上がると、「『最高です』ではないです、うれしいです」と冷静に気持ちを表現した。

 これで今カードは1、2戦目で先制打を放ち、3戦目となったこの日が勝ち越し打で、プロ入り後自身初となる3戦連続決勝打点を記録した。連日の活躍には「こういう感じが久しぶり過ぎて、どういう反応をしていいのか分からない」と苦笑い。打撃で光を浴びている今、「ここ最近は凡打の中でも得られるものがある。そういう意味では気持ちは楽」と現状を見つめる。

 前半戦はとにかく苦しんだ。6本塁打ながら打率は・210。「打ってない分『ここで思い切り行ってまた凡打になったら嫌だな』という気持ちが強かったので、バットがなかなか出てこない精神状態にあった」。そんな中で前半戦終了後、全体ミーティングで新井監督は「後半戦はまた新たなスタートだと思って思い切ってやってほしい」と選手に呼びかけた。その言葉が悪循環に陥っていた菊池の気持ちを切り替えさせ、背中を強く押した。

 守備では七回2死一塁で牧の飛球を右翼の定位置付近まで追いかけ、背走しながらスライディングキャッチするなど、高い貢献をし続けている中、打撃でも存在感が急上昇。「なかなか前半戦は僕も含めて、点が取れない中でピッチャーに助けてもらった部分がすごくある。連日暑いし、打者陣で引っ張っていけるようにしたい」。3連覇を知る背番号33が首位に立ったチームを強くけん引していく。