前に倒れ込みながら、打ち返したシャトルはネットにかかって落ちた。バドミントン男子シングルスのエース、奈良岡功大の初めての五輪は決勝トーナメント1回戦で終わった。 過去3戦全敗と相性が悪い周天成(台湾)との一戦。ネット際で相手の逆サイドに球…

 前に倒れ込みながら、打ち返したシャトルはネットにかかって落ちた。バドミントン男子シングルスのエース、奈良岡功大の初めての五輪は決勝トーナメント1回戦で終わった。

 過去3戦全敗と相性が悪い周天成(台湾)との一戦。ネット際で相手の逆サイドに球を落とすショットを多用したが、ことごとく拾われた。「打つ場所がなかった」。終始リードを奪われ、ストレート負け。「やることはやったから悔いはない。違う相手だったらとは考えるけど……」と苦笑するしかなかった。

 昨年の世界選手権で準優勝。パリでのメダルを期待されたが、届かなかった。「いくら他の大会で優勝しても五輪とは違う。五輪でメダルを取れるように、頑丈で常に勝ち続ける選手になりたい」。この敗戦を4年後への糧にする。(岩佐友)