卓球女子シングルス準々決勝は、平野美宇が3―4で申裕斌(韓国)に敗れた。3連続でゲームを奪われた平野は一度、コートを離れ、着替えをした。「このままじゃ、終われない」。顔に気合が満ちる。逆襲が始まった。 ラリーでスピード負けしない。得点の度…

 卓球女子シングルス準々決勝は、平野美宇が3―4で申裕斌(韓国)に敗れた。3連続でゲームを奪われた平野は一度、コートを離れ、着替えをした。「このままじゃ、終われない」。顔に気合が満ちる。逆襲が始まった。

 ラリーでスピード負けしない。得点の度にほえ、腕を突き上げる。ネットに当たった球を地面に飛び込んで拾った。得点はできなかったが、会場を味方につけた。

 足踏み、手拍子と「ヒラノ」コール。3ゲームを連取した平野はしかし、最終第7ゲームで2度のマッチポイントを生かせない。

 3連続失点で試合終了。地面にひざをつき、泣き崩れた。

 「今までの自分なら(0―3で)折れていた。挽回(ばんかい)できたのは良かったけど、最後思い切って1本取れなかった。団体戦に生かすしかない」。赤くなった目で、前を向いた。(鈴木健輔)