◆パリ五輪 第6日 ▽自転車BMXフリースタイル・男子パーク決勝(31日、コンコルド広場) 31日のパーク決勝で男子の中村輪夢(りむ、22)=ウイングアーク1st=は90・89点で5位となり表彰台は届かなかった。30日の予選は6位で通過した…

◆パリ五輪 第6日 ▽自転車BMXフリースタイル・男子パーク決勝(31日、コンコルド広場)

 31日のパーク決勝で男子の中村輪夢(りむ、22)=ウイングアーク1st=は90・89点で5位となり表彰台は届かなかった。30日の予選は6位で通過した。トレスヒル(アルゼンチン)が94・82点で初制覇。輪夢は決勝2回目に横2回転する「720」の複合技など多彩な技を繰り出すなど攻めの姿勢を貫き、2大会連続で5位に入賞した。

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 ◆ちょっといい話

 「京都から世界へ―」。輪夢は地元・京都への思いが強い。東京大会に続いて五輪用のヘルメットの後方には、京都の名所が描かれた柄を入れて戦った。「京都が大好き。常に背負っている気持ち」。世界トップ選手の多くは、大会開催が多い米国やオーストラリアなどを拠点にする。でも輪夢は違う。「都会と田舎の感じがちょうどいいんです。自分の町にずっといて、結果を出した方が、その町から結果を出せたと言える。だから離れたくない」。19年の正月には、友人と京都市の伏見稲荷神社に初詣に出かけ、同年はUCI年間ランキングで1位になるなど飛躍。パリではメダルには届かなかったが、思いは届いた。

 ◆中村 輪夢(なかむら・りむ)2002年2月9日、京都市生まれ。22歳。ライダーである父・辰司さんの影響を受け3歳で競技を始め、5歳で大会初出場。中学生でプロ転向し、3年時の16年に強豪が集う大会「Gショックタフネス」で優勝。19年W杯中国で日本男子初優勝、同年度総合優勝。同年UCI年間ランキングで日本男子初の1位。21年東京五輪は5位。170センチ。家族は両親と姉。