広島・大瀬良大地投手(33)が29日、後半戦に向けて“新兵器”を導入する考えを示した。監督選抜で出場した「マイナビオールスターゲーム2024」で中日・高橋宏からスプリットについて助言をもらい、新たな引き出しにする可能性を示唆。両リーグ唯一…

 広島・大瀬良大地投手(33)が29日、後半戦に向けて“新兵器”を導入する考えを示した。監督選抜で出場した「マイナビオールスターゲーム2024」で中日・高橋宏からスプリットについて助言をもらい、新たな引き出しにする可能性を示唆。両リーグ唯一の防御率0点台で前半戦を終えた右腕は8月1日・DeNA戦(マツダ)に先発予定。頼れるエースが勝負の夏場もチームを引っ張っていく。

 照りつける日差しの中、大瀬良はたっぷり汗を流して調整した。他球団を圧倒し続けた前半戦を折り返し、後半戦も周囲の大きな期待を背負って腕を振る。「前半戦も個人的にはずっと大事なゲームだと思って毎試合、投げてきた。チームとしても大事な試合になってきますが、マインド的に変わらずやっていければ」。力強い言葉には確かな自信がにじんだ。

 チームは30日からマツダスタジアムでDeNAと3連戦に臨む。右腕はカード3戦目となる8月1日に先発する見込み。その後半戦最初のマウンドで、新たな武器の導入を示唆した。

 先週23、24日は監督選抜で球宴に出場。他球団の選手とも交流し、「ドラゴンズの高橋宏斗くんから、スプリットの握りとか感覚を聞いた」と明かした。

 高橋宏は規定投球回には到達していないものの、今季ここまで防御率0・52の好成績を残す。好投を支える変化球の一つがスプリットで、大瀬良が助言を仰いだ。登板して1回を三者凡退に封じた球宴第2戦で試したそうで「(球が)動いてはくれたので。練習して使えそうなら使いたいな、という感じ」と語った。

 大瀬良自身、直球とカットボールが投球の軸である一方、フォークも持ち球の一つだ。「落ち球を誰かに聞きたいなと思っていて『どうやって持って投げているの?』みたいに話を聞いて」とやりとりを説明した。

 同じ落ち球でもフォークとは異なるスピードと軌道で変化する球を自在に操ることができれば、さらなる強みになる。前半戦は15試合に先発して4勝1敗、防御率0・82。2リーグ制以降では阪神・村山実が1970年にマークした0・980以来のシーズン防御率0点台に向け、“新兵器”がさらに投球の幅を広げてくれそうだ。

 DeNAとは5月24日以来の対戦。同戦で勝敗は付かなかったが、7回1/3を4安打1失点と好投を示した。相手打線には新外国人・フォードも加入し、チーム打率・253はリーグトップ。「上位、中軸にランナーをためて回さないように。そういうのを気をつけながら、これまでと変わらず投げていければ」と意気込んだ。前半戦、大瀬良が先発した試合でチームは11勝2敗2分け。ペナントレース後半も、大黒柱が快進撃を披露する。