◆パリ五輪 第4日 ▽バスケットボール女子1次リーグC組 日本76―102米国(29日、ピエール・モロワ競技場) 21年東京五輪銀メダルで世界ランク9位の日本は、初戦で8連覇を狙う同1位の米国に敗れた。いきなり3年前の東京大会決勝カードとな…

◆パリ五輪 第4日 ▽バスケットボール女子1次リーグC組 日本76―102米国(29日、ピエール・モロワ競技場)

 21年東京五輪銀メダルで世界ランク9位の日本は、初戦で8連覇を狙う同1位の米国に敗れた。いきなり3年前の東京大会決勝カードとなったが、“リベンジ”はならず。絶対女王の前に屈した。五輪での対米国戦は5連敗。勝てば、1976年モントリオール大会以来、48年ぶりの米国から五輪での白星だった。

 第1クオーター(Q)では相手に4連続3Pシュートを許すなど15―22で終えた。第2Qは相手にリバウンドを許し、本橋菜子、高田真希の3Pで追いすがったが、24―28となり点差は拡大。第3Qは相手の守備に苦戦。町田瑠唯が3Pを決めたが連続でシュートが決まらず、18―29とさらにリードを許した。第4Qでは必死にパスを回したが得点は奪えず、8連覇を狙う相手に26点差で試合を終えた。

 女子日本代表は、前回の東京大会でトム・ホーバス監督(現・男子日本代表監督)が指揮を執り、高確率の3Pとスピードを武器に決勝まで勝ち上がって、日本バスケ界初の銀メダルを獲得した。

 その後、アシスタントコーチだった恩塚亨氏が監督に就任。22年W杯ではまさかの1次リーグ敗退、23年アジア・カップでは6連覇を逃すなど苦しんだが、2月のパリ五輪世界最終予選ではスペイン、カナダと世界ランク上位の格上に勝ち、出場権を獲得。目指して来たバスケが徐々に結果として現れ始めた。

 悲願の金メダルへ、日本の強みを最大限に生かすために掲げたコンセプトは「走り勝つシューター軍団」。恩塚氏はあらゆる場面を想定し、「スクリプト(台本)」を用意。選手は無意識にできるまで丸暗記し、どのような状況でも最適な判断ができるよう体にしみ込ませてきた。

 ライバル国に190センチクラスがズラリと並ぶ中、日本の平均身長は、173・6センチとひときわ小さい。サイズで劣る分、運動量、スピード、シュート力を武器に、総力戦で立ち向かっていく。

 日本はC組で、29日に世界1位の米国、8月1日に同19位のドイツ、8月4日に同6位のベルギーと戦う。