フランスの捜査当局は29日までに、高速鉄道TGVを運行するフランス国鉄(SNCF)の施設に立ち入った疑いで、極左活動家の男を逮捕した。パリ五輪の開会式直前に起きたTGV路線に対する同時多発的な「破壊行為」との関連については不明だが、今後捜…

 フランスの捜査当局は29日までに、高速鉄道TGVを運行するフランス国鉄(SNCF)の施設に立ち入った疑いで、極左活動家の男を逮捕した。パリ五輪の開会式直前に起きたTGV路線に対する同時多発的な「破壊行為」との関連については不明だが、今後捜査していくとみられる。AFP通信が同日、報じた。

 AFPによると、容疑者の男は28日、北部ルーアン近郊のSNCFの施設に侵入した疑いがある。男は乗っていた車の中に、施設に侵入するために使うとみられるペンチなどの道具のほか、極左との関連がうかがわれる書籍を所持していたという。男は現在、ルーアンの警察署に勾留されている。

 ダルマナン内相は29日朝の仏公共放送の番組で、容疑者が複数いることを示唆し、「破壊行為を実行した可能性のある一定数の人物を特定した」と発言。「これは極左の伝統的な行動だ。そこには間違いなく政治的主張がある」と述べた。