「オーシャンカップ・SG」(28日、大村) ナイターで開催された今年SG第4弾は、歴代10位となる9年7カ月ぶりという久々の戴冠で、茅原悠紀(37)=岡山・99期・A1=が復権をアピールした。 4号艇で4コース発進の茅原は、道中逆転での優…

 「オーシャンカップ・SG」(28日、大村)

 ナイターで開催された今年SG第4弾は、歴代10位となる9年7カ月ぶりという久々の戴冠で、茅原悠紀(37)=岡山・99期・A1=が復権をアピールした。

 4号艇で4コース発進の茅原は、道中逆転での優勝。2014年グランプリ(平和島)以来となる2回目のSG制覇を果たした。4カドから1Mの攻めは不発だったが、2Mでできた差し場を逃さず突き抜けた。人気を背負った1号艇の山口剛は2着。3着には椎名豊が入った。

 会心の勝利を挙げた茅原の目は潤んでいた。2014年グランプリ(平和島)以来となる2回目のSG制覇に「約10年取ってなかったんで、そのうれしさ。何で取れないんだろうってずっと思ってた。ホント良かった」。頂点に立ってから見放され続けた10年間を思い、歓喜に浸った。

 重い扉をこじ開けたのは「人生初」というチルト1。「3とか2とか1・5はやったけど、1だけはなくて。1着を取るなら1だろうと験かつぎで」。そのチャレンジに相棒の13号機が応え「出足も伸びも良かった」と盤石の態勢。4カド一撃でのみ込むことはできなかったが、1周2Mで山口と椎名が大競り。できた差し場を逃さず突き「決まり手は“椎名君”」と喜んだ。

 昨年はSGで6優出。勝てないまでも、主役の1人として君臨した。だが今年は今回がようやくSG初優出。一般戦でも地元・岡山の正月開催を最後にVから遠ざかっていた。「前節の津(G2・ボートレース甲子園)でも、駄目なりに最後まで頑張った。それが生きたのかも」。不振でも諦めずにあがいたことでつかんだ、再浮上のきっかけ。「下半期からまた、どれだけやれるか。実験ですね」。ここで緩めず、2回目のGP制覇まで突き進む構えだ。