三重大会は29日午前10時から、四日市市営霞ケ浦球場で決勝を迎える。ノーシードから勝ち上がった鈴鹿は20年ぶり2回目、第2シードの菰野は16年ぶり3回目の夏の甲子園出場をめざす。両校とも準決勝まで安定感抜群のエースが大半の回を投げており、…

 三重大会は29日午前10時から、四日市市営霞ケ浦球場で決勝を迎える。ノーシードから勝ち上がった鈴鹿は20年ぶり2回目、第2シードの菰野は16年ぶり3回目の夏の甲子園出場をめざす。両校とも準決勝まで安定感抜群のエースが大半の回を投げており、決勝では投手戦が予想される。(本井宏人)

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 鈴鹿は、エース今村が5試合とも先発し、キレのあるスライダーと制球力を武器に強豪打線を抑えてきた。選抜出場校の宇治山田商には、終盤に追い上げられたが、八回途中から救援した高山がピンチをしのぎ、その裏に勝ち越した。津田学園との準決勝では、11安打を浴びせて七回コールド勝ち。投げきった今村は10安打を打たれながらも相手を2点で抑えた。

 打撃の中心は、5割近い打率の中村。7安打のうち4安打が長打だ。岡田、中井の両左打者も高打率でチャンスメーカー。5試合で失策0、暴投や捕逸もない守備力も光る。接戦で守り勝つ野球をめざす。

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 攻守の主力が2年生の菰野は、エースの左腕・栄田と打率3割5分を超える打線がかみ合い、勝ち上がってきた。制球力のある栄田は先発した3試合を含む4試合に登板し、危なげない投球を見せた。

 打線では中川、加瀬らの上位打線が好調なのに加え、三重との準決勝では下位の梶谷が3点適時三塁打を放つなど、日替わりで選手らが活躍している。好投手を擁する近大高専との準々決勝では、八回に盗塁や犠飛を絡めた機動力で1点を勝ち越し、九回には最速157キロの相手エース吉留から中川が三塁打を放って追加点につなげた。

 鈴鹿の戦跡

◆1回戦 3―1桑名工

一回に中村の適時打などで2点。今村、高山、今村の投手リレー

◆2回戦 11―1四日市

先発メンバーが全員得点。毎回安打・得点で五回コールド

◆3回戦 4―3宇治山田商

追いつかれた八回、山中が勝ち越し適時打。救援の高山が好投

◆準々決勝 6―0明野

中村が本塁打を含む3安打。降雨で継続試合となり、今村は連投

◆準決勝 9―2津田学園

中井が二塁打含む4打数4安打。今村が投げきり七回コールド

 菰野の戦跡

◆2回戦 5―2桑名西

五回に森の2点適時二塁打で勝ち越し。栄田が完投

◆3回戦 7―0津西

二回に下位打線が3連打し先制。松山は3打数3安打。栄田、磯部の投手リレーで七回コールド

◆準々決勝 4―2近大高専

八回に勝ち越し、九回は最速157キロの相手投手から1点。奥野、磯部、栄田が継投

◆準決勝 7―0三重

梶谷が3点適時三塁打を含む3打数3安打。栄田が零封し七回コールド