<パリオリンピック(五輪):体操>◇28日◇女子予選◇ベルシー・アリーナ【パリ28日=阿部健吾】体操女子が予選に臨み、合計162・196点をマークした。出場したのは4人。モナコでの直前合宿中に主将でエースの宮田笙子に飲酒と喫煙問題が起き、代…

<パリオリンピック(五輪):体操>◇28日◇女子予選◇ベルシー・アリーナ

【パリ28日=阿部健吾】体操女子が予選に臨み、合計162・196点をマークした。出場したのは4人。モナコでの直前合宿中に主将でエースの宮田笙子に飲酒と喫煙問題が起き、代表を辞退。ライバル国は5人の中で、日本は1人少ない戦いとなっていた。ミスが許されない重圧がかかる中、岸里奈、岡村真、中村遙香、牛奥小羽の4人は大きなミスなく全16演技を完遂した。

「やったるでー!」。演技開始前に4人で円陣を組んだ。中村がいつもやっていた掛け声を取り入れた。「気持ちを強く持つっていう意味でも、『やってやるぞ!』って気合を入れる意味でも」と牛奥。言葉どおり、持てる力を発揮する演技を続けた。

1種目目の段違い平行棒では提出したオーダー表と、予定していた順番が異なるハプニングがあった。2人目で岡村が準備していたが、実際は岸の番。間違いに気づいて準備もそこそこに演技に臨み、「コーチが焦らなくていいよと言ってくれたので、自分の時間はつくれたと思います」と乗り切った。

選手は騒動が起きる前に、宮田からプレゼントされたヘアピンをそろって付けていた。衣装に合わせた赤と白でラインストーンが輝く。田中光監督は選手が着用して練習を行っていたことを知り、27日に「宮田さんが合宿を通じてみんなを引っ張ってきたことは事実。堂々と付けて演技しましょう」と伝えたという。

決勝には8チームが進む。