(27日、第106回全国高校野球選手権山形大会決勝、鶴岡東11―1東北文教大山形城北) 東北文教大山形城北の小野村駆流(かける)選手(3年)が登板するのは、抑えでの起用がほとんどだ。だが、決勝の大舞台は先発登板だった。 前夜、増井文夫監督…

 (27日、第106回全国高校野球選手権山形大会決勝、鶴岡東11―1東北文教大山形城北)

 東北文教大山形城北の小野村駆流(かける)選手(3年)が登板するのは、抑えでの起用がほとんどだ。だが、決勝の大舞台は先発登板だった。

 前夜、増井文夫監督から「最後は託した」と電話があった。目標の甲子園まであと1勝。「自分がやってやらなきゃ」と気持ちが引き締まった。

 初回、投前へのバントをうまく処理できず(記録は安打)、野手の失策もあり2失点。「気持ちが空回りし、いつもはしないミスが出た」。その後は、テンポよくコースを突く投球で立て直した。しかし、最後まで相手左腕を攻略できなかった。

 この夏は不動の4番として出場し、勝負強い打撃を披露。抑えとしても好投し、投打でチームを初の決勝の舞台まで引き上げた。

 「自分ひとりの力ではここまで来ることができなかった。『ありがとう』ってみんなに伝えたい」(安斎耕一)