「阪神7-3中日」(27日、甲子園球場) 阪神打線が効果的につながって後半戦2連勝スタート。オールスターブレイクをはさんで3連勝を飾った。先発・大竹は8回7安打1失点で今季7勝目。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は「今年一番。広かった右…

 「阪神7-3中日」(27日、甲子園球場)

 阪神打線が効果的につながって後半戦2連勝スタート。オールスターブレイクをはさんで3連勝を飾った。先発・大竹は8回7安打1失点で今季7勝目。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は「今年一番。広かった右打者の内角のストライクゾーンを利用してきっちり投げられた」と評価した。

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 大竹は今年一番のピッチングだった。ボールに強さがあったし、真っすぐのスピードも常時140キロ以上が出ていた。

 コントロールも良かった。特に見事だったのは四回に細川を3球三振に仕留めた場面。ツーストライクから内角にズバッと投げ込んだ。この日の球審は右打者の内角のストライクゾーンが広く、この球も厳密にいえばボールなんだけど、そういうストライクゾーンも利用して、きっちり投げられたことが良かった。

 時折スローボールも投げて打者を惑わせたが、こういう球を投げられるのも調子が良くて余裕があったからこそ。安打は7本打たれたけど、走者を背負ってからも粘り強く投げていた。完封もいけるんじゃないかなと思ったけど、そうそう甘くはなかったね。

 得点力不足に苦しんできた打線も、ようやく上向いてきた。前日に続き1、2番でチャンスをつくって中軸で得点するパターンは昨季、何度も見られた形。先に点を取ることができれば、この日の大竹のように先発投手も楽な気持ちで投げることができる。

 前日も村上が勝利投手になるなど、これで3試合連続で先発投手に勝ちがついたことも大きい。先発というのは、いくら調子が良くても、やはり白星がつかないと、焦りが出てきたりして調子を崩していく要因になる。打線の得点力が上がることで先発投手にも勝ちがつき、チーム全体の勢いも増していく。