「高校野球広島大会・決勝、広陵3-1広島商」(27日、マツダスタジアム) 決勝が行われ、広陵が2年連続25度目の優勝を飾った。2年連続で広島商と決勝で激突。エース・高尾響投手(3年)が138球の熱投で7回2/3を6安打1失点と試合をつくり…

 「高校野球広島大会・決勝、広陵3-1広島商」(27日、マツダスタジアム)

 決勝が行われ、広陵が2年連続25度目の優勝を飾った。2年連続で広島商と決勝で激突。エース・高尾響投手(3年)が138球の熱投で7回2/3を6安打1失点と試合をつくり、4季連続での甲子園出場を決めた。全国高校野球選手権大会は8月7日に開幕。組み合わせ抽選会は同4日に行われる。

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 「スマホいるんか?」。昨夏、中井哲之監督は部員たちに、そう問いかけた。

 広陵と言えば、全寮制で寮内に携帯電話を含む電子機器を持ち込まないことが伝統。テレビも食堂に1台のみだ。それが昨夏に各親が寮生である息子に電話をかけるために設置してあった白電話が廃止になった。そこで中井監督が“スマホ解禁”を提案した。

 部員たちから返ってきた答えは「いらないです」という一言。結局、連絡手段がないのは困るということで21時~22時の1時間に限ってスマホの使用が可能になった。それでもスマホを触る部員はほとんどいない。今年に入って1度しか使用していないという高尾は「公衆電話があるので。携帯は別にいらないです」と普通のことのように話し、山口も「電話なら公衆電話があるので、特に使う機会はないです」とさらっと言いのけた。

 時代の変化に合わせた野球部もあっていい。その一方で時代に良い意味であらがおうとする野球部もあっていい。ひたむきにプレーし、応援する広陵の夢切符には野球への純粋な思いが詰まっている。(デイリースポーツ・畠山賢大)