「高校野球大阪大会・準決勝、大阪桐蔭12-2履正社」(27日、大阪シティ信用金庫スタジアム) 大阪大会の準決勝2試合が、大阪市の大阪シティ信用金庫スタジアムで行われ、大阪桐蔭が12-2の五回コールドで、昨夏決勝で敗れた履正社を下した。11…

 「高校野球大阪大会・準決勝、大阪桐蔭12-2履正社」(27日、大阪シティ信用金庫スタジアム)

 大阪大会の準決勝2試合が、大阪市の大阪シティ信用金庫スタジアムで行われ、大阪桐蔭が12-2の五回コールドで、昨夏決勝で敗れた履正社を下した。11安打12得点と打線が機能し、履正社相手のコールド勝ちは2007年夏の府大会・5回戦での、7-0の七回コールドで勝利して以来17年ぶりとなった。東海大大阪仰星は大商大高に3-1で勝利。決勝は28日に同球場で行われる。

 大阪桐蔭打線が宿敵に容赦なく襲いかかった。強烈な打球が次々とダイヤモンドに飛び出す。快音は鳴りやまず、11安打12得点でコールド勝ち。西谷浩一監督(54)は「なかなか思い切りがなかった打線が目覚めてくれた」と選手をたたえた。

 先制パンチを食らい、ナインが目の色を変えた。小技を絡められて先発・中野大虎投手(2年)は初回に2失点。ここまでは完全に相手のペースだったが、その裏の攻撃から打線がエンジン全開だ。2点を追った1死一、三塁で徳丸快晴外野手(3年)が、左中間への適時二塁打を放つなど、相手エースの先発・高木から5点を奪ってKO。2イニング連続打者一巡の猛攻で突き放し、三回1死一、三塁ではスクイズで10点差に。「相手にプレッシャーがかかるかな」と指揮官は隙のない攻撃でとどめを刺した。

左打者並べる

 打順組み替えが功を奏した。ここまで全5試合で1番に置いた境亮陽外野手(3年)を3番、3番だった徳丸を4番に変更。「クリーンアップを厚くしようと」と主戦が右投手の履正社相手に左打者を主軸に並べた。ナインは高木の動画を見るだけでなく、実際に構えてタイミングを取りながらみっちり研究。昨夏の決勝で完封負けを喫した履正社を圧倒した。

夏聖地に王手

 「対履正社で打つためにずっとやってきた。明日は今日以上の勢いを持って戦いたい」と徳丸。2年ぶりの夏聖地まであと1勝。西の横綱に死角はない。