（27日、第106回全国高校野球選手権滋賀大会決勝 滋賀学園5―0綾羽） 圧巻の投球だった。滋賀学園の脇本耀士投手（3年）が、昨年は悔しい思いをしたマウンドで躍動した。 昨夏の滋賀大会決勝。エース大城海翔投手（当時3年）が打たれて、救援し…
（27日、第106回全国高校野球選手権滋賀大会決勝 滋賀学園5―0綾羽）
圧巻の投球だった。滋賀学園の脇本耀士投手（3年）が、昨年は悔しい思いをしたマウンドで躍動した。
昨夏の滋賀大会決勝。エース大城海翔投手（当時3年）が打たれて、救援した。だが、七回に暴投も重なって1失点。結果的にそれが決勝点に。「大城さんに頼り切っていた。最後までやり切れなかった」。悔いを残した。
この1年で球速は最速143キロに上がった。精神面も強くなり、集中力が切れにくくなった。
練習の成果を決勝の大舞台で発揮した。準決勝では足のマメがつぶれて降板。この日は初回に四球を与えて、その影響が心配された。
だが、足の使い方を工夫して修正した。140キロ超の直球にキレのある変化球を織り交ぜて、綾羽打線を2安打に抑えて完封。最後の打者を三ゴロに打ち取ると、人さし指を立てて歓喜した。
堅守を誇る野手はこの日無失策で、「めちゃくちゃ頼りになる」と笑顔。15年ぶりの夏の甲子園。「日本一のピッチャーと思われるようなピッチングがしたい」。胸は膨らむばかりだ。（仲程雄平）
■「脇本は完封で100点」
滋賀学園・山口達也監督 初回、先に仕掛けて2点を取れたのが大きい。昨年夏の決勝で負けてから、特に精神的な部分でチームが成長できた。脇本は、いけるところまでと考えていたが、完封で100点。甲子園でもしっかり守り、一つでも多く勝ちたい。
■「毎日この日が決勝だと思い練習してきた」
滋賀学園・門田侑也主将（3年） 綾羽は何をしてくるかわからない怖さはあったが、引かずに守備からリズムを作る理想の試合ができた。昨年の決勝で負けてから、毎日この日が決勝戦だと思い練習してきた。甲子園では、一戦を全力で勝ちにいきたい。
