「高校野球香川大会・決勝、英明4-3高松商」(27日、レクザムスタジアム) 英明が宿敵・高松商を接戦の末に下し、2年連続4回目の夏の甲子園出場を決めた。過去、高松商には夏の予選決勝で3度対戦して全敗。主将の清家準投手(3年)が中心になって…

 「高校野球香川大会・決勝、英明4-3高松商」(27日、レクザムスタジアム)

 英明が宿敵・高松商を接戦の末に下し、2年連続4回目の夏の甲子園出場を決めた。過去、高松商には夏の予選決勝で3度対戦して全敗。主将の清家準投手(3年)が中心になって守り切り、4番がスクイズで2打点と少ないチャンスを生かして競り勝った。

 清家が気迫あふれるプレーでチームを鼓舞した。同点で迎えた七回、先頭打者としてピッチャー強襲の当たりを放つと、ヘッドスライディング。セーフになると、一塁ベースを右手で叩いて喜びを表現した。その後、一死満塁の三塁走者になると、相手投手の暴投で今度は足から本塁へ滑り込んで勝ち越しの生還。白のユニフォームを土だらけにして躍動した。

 猛暑のマウンドでは145球の熱投で、10奪三振完投勝利。最後の打者を三ゴロに打ち取ると、右人さし指を高々と上げて歓喜の輪の中心になった。

 「準決勝で登板がなかった時点で、決勝は最後までいくつもりでした」。主将はサラサラヘアーの汗を拭いながら、さわやかな笑顔を浮かべた。香川監督は「最後はどうなろうと清家でいこうと腹をくくっていた。ナイスピッチング。粘り強く投げてくれた」と褒め讃えた。

 選抜をかけた昨秋の県大会は、四国大会に出場できず。清家は香川監督に主将辞任を申し出た。だが指揮官は「お前がやらんといかんだろ」と慰留。その後も昨夏の甲子園を経験した3年生たちと口論になりながらも、勝てるチームへと導いてきた。

 昨夏は智弁学園に延長の末、初戦敗退。清家は野手として出場したが、登板機会はなかった。今度は自分が中心選手として、聖地へ乗り込む。「夢の舞台でしっかりプレーしたい。両親や指導者の方々に恩返ししたい」と、さらなる飛躍を誓った。