パリ五輪の開会式当日の26日にフランスの高速鉄道TGVを狙った「破壊行為」をめぐり、フランス国鉄(SNCF)の幹部は同日、仏メディアに対し、線路の分岐地点など高速鉄道網を広範囲にマヒさせるために効果的な場所にある設備が狙われたとの見方を示…

 パリ五輪の開会式当日の26日にフランスの高速鉄道TGVを狙った「破壊行為」をめぐり、フランス国鉄(SNCF)の幹部は同日、仏メディアに対し、線路の分岐地点など高速鉄道網を広範囲にマヒさせるために効果的な場所にある設備が狙われたとの見方を示した。検察当局は鉄道網に損害を与えるための組織的な犯罪とみて捜査している。

 SNCFによると、25日夜から26日未明にパリと北部リール、南西部ボルドー、東部ストラスブールをそれぞれ結ぶTGVの3路線で放火が起きた。パリから南部に向かう路線では破壊行為が未遂に終わった。

 SNCFのジャンピエール・ファランドゥ総裁は同日、仏ニュース専門局BFMTVなどの取材に、南西部の路線ではボルドーと北西部レンヌに向けて線路が分岐する地点に近い鉄道設備が破壊されたことを指摘。1カ所への放火で二つの地域につながる路線が運行停止に陥ったことなどから、犯人が「破壊行為」の効果を最大にするため、攻撃地点を計画的に選んだとの考えを示した。