(26日、全国高校野球選手権宮崎大会決勝 宮崎商4―3富島)2018年の選抜以来、3度の甲子園でいずれも初戦で敗れている富島。高橋信太朗選手(3年)は「甲子園1勝」で兄を越えようと、まずは26日の決勝に臨んだ。 4人きょうだいの3番目。長…
(26日、全国高校野球選手権宮崎大会決勝 宮崎商4―3富島)2018年の選抜以来、3度の甲子園でいずれも初戦で敗れている富島。高橋信太朗選手(3年)は「甲子園1勝」で兄を越えようと、まずは26日の決勝に臨んだ。
4人きょうだいの3番目。長兄で大学4年の信人さんは富島の19年夏の甲子園メンバーで、「打率も守りも足も全然上」。次兄で大学2年の正道さんは22年夏に主将として出場した「器用で3拍子そろう選手」だ。
あこがれの2人に並ぶため、負けられない今大会。直前は狙い球が絞れずに「迷った」時期があったが、今大会では準決勝まで4試合で8安打。「腹をくくって、初球から振るようにした」ことで結果を残してきた。
決勝の宮崎商戦では、同点の九回表無死三塁、守りで練習の成果を見せた。
フライを捕った中堅手の送球を中継し、三塁走者がタッチアップで向かう本塁にストライク送球。わずかにセーフになったが、「ずっと目指してきた中継を完璧につないだ」と浜田登監督はほめた。
その裏2死二塁で打席が回った。次打者の4番佐藤汰臥選手(同)につなごうと、「思い切り振った」。だが、打球は投手のグラブにおさまり、試合は終わった。
野球には区切りをつける。「やりきったので悔いはないです」。追いかけてきた兄を「今度は違う形で抜かしたい」と気持ちを切り替えた。(中島健)