夏競馬では唯一の牝馬限定重賞となるのがクイーンステークス(3歳上牝・GIII・芝1800m)である。以前は中山を舞台とする3歳牝馬限定のレースだったが、00年から古馬に開放されて、舞台が札幌に移った。昨年は3歳のドゥーラが快勝したが、今…

 夏競馬では唯一の牝馬限定重賞となるのがクイーンステークス(3歳上牝・GIII・芝1800m)である。以前は中山を舞台とする3歳牝馬限定のレースだったが、00年から古馬に開放されて、舞台が札幌に移った。昨年は3歳のドゥーラが快勝したが、今年もやはり3歳の実力馬が出走予定。そこで過去の3歳の成績をチェックしたい。

 これまでに3歳は48頭が出走し、[6-3-4-35]の勝率13%、複勝率27%。回収率は単勝が109%、複勝が72%と、上々の成績を収めている。年齢別の勝利数を見ると4歳の11勝がトップだが、これは出走数が多いため。勝率や連対率、回収率は3歳と4歳でほぼ五分だ。

 さらに詳しく見ていこう。3歳で勝った馬は、古い方から順に03年のオースミハルカ、10年のアプリコットフィズ、11年のアヴェンチュラ、12年のアイムユアーズ、17年のアエロリット、23年のドゥーラの6頭。このうち5頭は重賞勝ち馬であり、唯一の例外のアヴェンチュラにも札幌2歳Sで2着の実績があった。また、2〜3着だった7頭も同様で、うち6頭に重賞での連対経験があった。斤量の恩恵があるとはいえ、実績不足の馬では古馬の壁に跳ね返される可能性が高いといえる。

 今年の3頭を見ると、イフェイオンはフェアリーSの覇者。前走のNHKマイルCも5着だから、世代トップクラスのマイラーといえる。そしてボンドガールも重賞未勝利ながら、サウジアラビアRCとニュージーランドTで2着があり、実績面はほぼ合格点だ。ただ、もう1頭のコガネノソラはリステッド勝ちの実績こそあるが、重賞はオークス12着の一戦のみだから心許ない。

 2年連続7頭目の3歳馬の勝利となるのか。秋の飛躍を期す若駒3頭の走りから目が離せない。