日本に逆転勝ちを収めたスペインを地元メディアが絶賛した(C)Getty Images パリ五輪のサッカー競技は男子に続き、女子も現地時間7月25日に幕を開けた。日本代表なでしこジャパンが初戦でスペイン代表と対戦し、1-2で敗れた。【…

日本に逆転勝ちを収めたスペインを地元メディアが絶賛した(C)Getty Images

 パリ五輪のサッカー競技は男子に続き、女子も現地時間7月25日に幕を開けた。日本代表なでしこジャパンが初戦でスペイン代表と対戦し、1-2で敗れた。

【関連記事】「亡霊に打ち勝った」スペイン、日本撃破に熱狂 地元紙はW杯の大敗劇を回想「日本が燃え尽きていたことが救いだった」【パリ五輪】

 1年前、オーストラリアで行われたW杯のグループリーグで両国は顔を合わせており、日本が4-0でスペインを下している。今回の五輪初戦での“再戦”も大きな注目の中で行われ、W杯覇者であり世界ランク1位のスペインがリベンジを果たす形となった。

 日本は13分、相手ゴール前でセットプレーのチャンスを得ると、藤野あおばの鮮やかなFKがゴールネットを揺らし幸先よく先制。しかし、スペインはあわてることなく細かいパス回しで攻撃を組み立て、日本のゴールに迫る。22分、ディフェンスラインの裏でボールを受けたアイタナ・ボンマティが、冷静に日本ゴールに流し込みスペインが同点に追いつく。以降も、主導権はスペインが握り日本は終始、ボールを追いかける展開が続いた。

 そして、エンドが変わった後の74分には、日本は自陣ゴール前でパスを繋がれると、最後は密集の中からマリオナ・カルデンテイにミドルシュートを決められ2失点目。何とか凌いでいた日本だったが、ついに逆転ゴールを許してしまった。

 その後、日本は追いつくことができないまま試合終了。昨夏のW杯同様、カウンターからの攻撃に活路を見出そうとしたものの、今回はスペインに封じられ、1点止まりで悔しい敗戦となった。

 黒星スタートとなった日本とは対照的に、初戦での勝ち点3、さらにリベンジ達成と歓喜に沸いたスペイン。地元メディアもこの試合をレポートし、自国代表チームの勝利を称えている。日刊紙『El País』では、「木曜日、ナントの都市でスペインが昨年の敗戦のリベンジを果たした」と報じた。

 さらに、スペインがボールを保持し続けた展開には、「日本はカウンターでシュートを打つつもりで全力を尽くした。ゲームプランには誰も驚かなかった」と綴っており、「モンセ・トメ(代表監督)の生徒たちによる無限のボールタッチに抵抗するには、“デュエル”の時間が長すぎるように思われた」などと振り返っている。

 また他にも、「明確なチャンスを作ることは、日本代表にとってはもはや別の問題となっていた」と評しており、日本が劣勢の場面が続いた内容を強調し、母国チームに対しては「パリでの金メダルに照準を合わせ、ピッチ上で幸せな道を歩んでいる」と喜びを表現した。

 スペインの得意とするパスサッカーに圧倒され敗れたなでしこジャパン。中2日で迎える、グループステージ2戦目のブラジル戦で巻き返すことはできるだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】批判に反論! ドイツの「世界一美しいアスリート」が告白した陸上界の“リアルな金銭事情”「生活ができる収入はない」【パリ五輪】

【関連記事】「メダルを狙えると証明した」パラグアイに圧勝の日本を「5つ星」と高評価!三戸と斉藤には「異次元のプレー」と賛辞【パリ五輪】

【関連記事】英国馬術界に激震!有力金メダリストが馬への”虐待ビデオ”流出で直前に五輪辞退を発表「長い鞭で最低でも1分間に25回、馬を叩いている」【パリ五輪】