パリ五輪の開会式が実施されるフランスで26日、高速鉄道TGVの3路線で「破壊行為」があり、火災が発生した。フランス国鉄(SNCF)が同日、発表した。仏北部では26日午前5時15分から、TGVの交通が止まっている。 ベルグリット交通担当相は…

 パリ五輪の開会式が実施されるフランスで26日、高速鉄道TGVの3路線で「破壊行為」があり、火災が発生した。フランス国鉄(SNCF)が同日、発表した。仏北部では26日午前5時15分から、TGVの交通が止まっている。

 ベルグリット交通担当相は「悪意のある行為が組織的に行われた」とX(旧ツイッター)で明らかにし、破壊行為が夜間に起きたと発表した。

 SNCFはTGV路線の複数の箇所で放火があったと発表。仏メディアに対して「TGVのネットワークをまひさせる大規模な攻撃だ」と説明している。複数の路線で運休が生じる見通しで、復旧には数日かかるという。

 フランスでは26日午後7時半からパリ五輪の開会式が実施される。同日午前10時半に五輪のメディアセンターで予定されていた開会式の記者会見は中止された。(中川竜児、パリ=宋光祐)

■開会式に関する記者会見は中止

 パリ・オリンピック(五輪)の大会組織委員会は26日、開会式当日の午前10時半(日本時間午後5時半)から実施する予定だった、開会式に関する記者会見を中止すると発表した。会見を前に、フランス国鉄(SNCF)が、同国内の高速鉄道TGVの3路線で「破壊行為」があったと発表していた。

 大会組織委員会の広報担当者は朝日新聞の取材に対し、「セーヌ川で開会式を実施する予定は変わらない」との見解を示した。「SNCFの3線に影響する事故に留意している。我々はパートナーであるSNCFと緊密に協力し、状況を把握している」ともコメントした。

 パリ五輪の開会式はパリ中心部のセーヌ川で午後7時半(日本時間27日午前2時半)開始予定。