<阪神-中日>◇26日◇甲子園「後半戦男」で逆襲だ! 4位阪神は、首位巨人と3・5ゲーム差の貯金1で、後半開幕の中日戦(甲子園)を迎える。前半戦ラスト8試合で4番を任された佐藤輝明内野手(25)は、4番継続が濃厚。昨年の後半戦は打率3割2分…

<阪神-中日>◇26日◇甲子園

「後半戦男」で逆襲だ! 4位阪神は、首位巨人と3・5ゲーム差の貯金1で、後半開幕の中日戦(甲子園)を迎える。前半戦ラスト8試合で4番を任された佐藤輝明内野手(25)は、4番継続が濃厚。昨年の後半戦は打率3割2分1厘、14本塁打、50打点と打ちまくり、リーグ制覇に貢献した。主砲の強烈なロングスパートは、球団初のセ・リーグ連覇に欠かせない。

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この日も甲子園は暑かった。空は青く、芝は美しい緑。佐藤輝が打ち込んだ白球は、きれいな放物線を描いて、よく飛んだ。球宴をはさみ、26日から、いよいよ後半戦が開幕する。泣いても笑っても、残りの約2カ月で運命が決まる。逆転で目指す球団初のリーグ連覇へ「1戦1戦、しっかり頑張って戦いたいと思います」と主砲が力を込めた。

前半戦は最後の8試合で4番を任された。21日の広島戦(甲子園)では決勝打を含む2打点。背番号8が状態を上げ、低調だった打線に芯が通りつつある。球宴で全セの指揮官を務めた岡田監督はこの日、東京から新幹線で帰阪。打順について「全然決めてない」としながらも「普通通りやるだけやん。前と一緒。よかったらそのままでええわけやん」。4番佐藤輝の継続を含め、大幅な打線改造はないと示唆した。

「後半戦男」に期待せずにはいられない。佐藤輝は昨年の後半戦で、リーグトップの打率3割2分1厘、50打点をマーク。猛打でマジック減らしに貢献し、18年ぶりリーグ制覇の立役者となった。14本塁打もリーグ3位の驚異的な追い込みで、NPBの左打者では史上初となる新人から3年連続20本塁打も達成。「いつも打つのを目標にやっているので、それを考えていきます」。冷静でありながらも貪欲な姿勢が頼もしい。

チームは投手陣の安定感は群を抜いているだけに、打線の爆発が勝敗の鍵を握る。岡田監督も「野手の奮起で勝ち取っていくというかね」と青写真を描いてきた。新幹線から降りた後も「そら、みんな分かってることやから、そんなんお前。開幕から言うてる話やから、分かってるやん」と繰り返した。逆転Vへ打線の活性化はマスト中のマスト。「後半戦男」にかかる期待は大きい。

佐藤輝も球宴期間に散髪を済ませて気分スッキリ。首位巨人から4位阪神までが3・5ゲーム差にひしめく大混セ。虎の再奪首は佐藤輝が導く。【中野椋】