不調で10日に出場選手登録を抹消された広島・島内颯太郞投手(27)が25日、マツダスタジアムでの全体練習に合流した。後半戦初戦の26日・ヤクルト戦(神宮)で昇格する見込み。2軍では投球フォームの修正に励み、心身のリフレッシュも図ってきた。…

 不調で10日に出場選手登録を抹消された広島・島内颯太郞投手(27)が25日、マツダスタジアムでの全体練習に合流した。後半戦初戦の26日・ヤクルト戦(神宮)で昇格する見込み。2軍では投球フォームの修正に励み、心身のリフレッシュも図ってきた。チームは前半戦同様、八回を任せる方針。夏場のチームを支えるべく、セットアッパーが再出発を切る。

 臨戦態勢は整った。強い日差しが照りつける本拠地で、島内はキャッチボールや投内連係などで汗を流した。いよいよ始まる後半戦。果たすべき役割は把握している。「まずは自分のピッチングに集中して。そうすればおのずとチームに貢献できると思う。そういう形で入っていきたい」と意気込みを言葉に変えた。

 交流戦明けのリーグ戦では7試合に登板するも、4試合で失点するなど3敗を喫した。9日・巨人戦では同点の八回に2点を失い、今季6敗目。試合後、新井監督が2軍再調整を決めた。

 ファームでは明確な課題を持って現状打開に努めてきた。登板を重ねることで「全体的に硬さが出て、毎日投げていた中で少しずつのズレが大きなズレになってきた」と分析。「体が少し一塁側に倒れ、腕の位置も一塁側に寄ってきているという話だった。(状態が)いい時はプレートの真ん中に近い位置で腕がリリースできていた」と、リリースポイントの微修正に注力してきた。

 再調整期間には黒田球団アドバイザーからも助言をもらった。「『リリースポイント、(腕の)位置だけだと思うから、そこだけ考えてやってこい』と。そこだけ意識してやっていました」と進むべき指針をもらい、背中を押された。20日は紅白戦で1イニングを投げ、計2度のブルペン入りなどで改善。「しっかり見つめ直す時間にはなったかなと。いい時に、だいぶ戻ってきている」と手応えを胸に1軍舞台へと舞い戻る。

 昇格後の起用法に藤井ヘッドコーチは「監督とは要相談だけど八回で考えている。リフレッシュ的な意味合いでのファーム調整なので、そのまま(八回で)行ってもらおうとは思っている」と期待を寄せた。

 チームを離れている期間も1軍の試合はチェック。「中継ぎもみんなすごく頑張っていた。(1軍に)戻った時は、この中継ぎ陣に負けないぐらいのピッチングをしたいなと思っていた」と刺激を受けた。

 チームは2位から後半戦スタート。首位・巨人を1ゲーム差で追走する上でセットアッパーの奮闘は欠かせない。「しっかり結果を出すことだけを考えたい」と島内。“変わり身”を示し、ブルペンに厚みをもたらす。