「高校野球広島大会・準決勝、広島商6-3尾道」(25日、ぶんちゃんしまなみ球場) 広島大会の準決勝2試合が25日、ぶんちゃんしまなみ球場で行われ、広島商と広陵が2年連続で決勝に進出した。広島商は「6番・一塁」で出場した山崎玄太内野手(3年…

 「高校野球広島大会・準決勝、広島商6-3尾道」(25日、ぶんちゃんしまなみ球場)

 広島大会の準決勝2試合が25日、ぶんちゃんしまなみ球場で行われ、広島商と広陵が2年連続で決勝に進出した。広島商は「6番・一塁」で出場した山崎玄太内野手(3年)が、決勝打を含む2安打2打点の活躍を見せ、尾道を下した。広陵は“代打の切り札”松村悠叶内野手(3年)が貴重な2点適時三塁打を放つなどして呉港で勝利。決勝戦は27日、マツダスタジアムで行われる。

 昨年の借りは同じ舞台で返す。チームで統一された強い思いが山崎のバットに乗り移った。今春の中国大会を制した難敵を打ち破る活躍で、2年連続での決勝進出に大きく貢献。「ここで負けていられないので勝つことだけを考えていました」と充実感をにじませた。

 2-2で迎えた六回1死一、二塁。尾道のエース・田原とは3度目の対戦だった。「チェンジアップが武器なので惑わされないように。低めを見極めて、高めを打てた」と素直に中前にはじき返し、決勝点をもたらした。七回2死満塁では三塁強襲の適時内野安打を放ち、2安打2打点。ポイントゲッターとしてこれ以上ない活躍を見せた。

 昨夏の決勝戦。チームは接戦の末、広陵に2-3で敗れ、涙を流した。スタンドから声をからして声援を送った山崎。先輩たちの姿を目に焼き付け「広陵を倒して甲子園に」と誓った。しかし、現実は甘くなかった。新チームは昨秋、今春ともに思ったような成績は残せず、今大会はノーシードで開幕。「あの悔しさをバネにして戦っています」と古豪の意地でここまで勝ち上がってきた。

 そして迎える大一番。相対するのは宿敵・広陵だ。「広陵を倒さないと甲子園には行けない。チャレンジャーの気持ちで勝つことだけを考えて立ち向かっていきます」と語気を強めた山崎。5年ぶりの聖地まであと1勝。立ちはだかる強敵を前に戦う準備は整った。