第106回全国高校野球選手権愛知大会(朝日新聞社、愛知県高校野球連盟主催)は26日、準決勝2試合が岡崎レッドダイヤモンドスタジアムである。全国最多の173チームが参加した大会も、あと3試合。4強のこれまでの戦いぶりや注目選手を紹介する。■…

 第106回全国高校野球選手権愛知大会(朝日新聞社、愛知県高校野球連盟主催)は26日、準決勝2試合が岡崎レッドダイヤモンドスタジアムである。全国最多の173チームが参加した大会も、あと3試合。4強のこれまでの戦いぶりや注目選手を紹介する。

■元プロ監督のもと、上を目指す選手が集まったノーシードの杜若

 杜若はノーシードで勝ち上がってきた。2年生エース西脇は5試合に登板し、25イニングで38奪三振と好調。元オリックス投手の田中祐貴監督のもと、スライダーやカーブを磨いた。

 監督就任の2022年に野球部に入ったのが現3年生。元プロの教えを求めて上をめざす選手が集まった。上位打線の福田凛と杉浦は打率4割超で、調子を上げている。

■全4試合を無失点、43得点で勝ち上がった東邦

 杜若と対戦するシードの東邦は、これまでの全4試合で43得点、無失点で勝ち上がってきた。チーム打率は4割超で、なかでも三浦は打率6割のめざましい活躍。

 エース宇佐美は、球速は130キロ台後半ながらコントロールが良く、登板した19イニングで被安打8、19奪三振。今大会はまだ未登板ながら主将で捕手兼投手の高柳は最速144キロの力がある。

■初の4強、神村学園の元監督が率いる日本福祉大付

 シードで大会に臨んだ日本福祉大付は5回戦までコールド勝ち。準々決勝こそ至学館に苦戦したが、光本の本塁打と浅野柚の適時二塁打で2―1で勝利。初の4強入りを果たした。

 エース沢田を中心に計3人で投げ、4試合でわずか2失点。神村学園(鹿児島)を春夏計5回、甲子園に導いた山本常夫監督のもと、堅守と勝負強さに磨きがかかる。

■代打も力がある層の厚さが売りの東海大会覇者、中京大中京

 受けて立つのは、春の東海大会覇者の中京大中京だ。準々決勝では、強豪の享栄や大府、愛工大名電を次々破って勢いに乗る名古屋たちばなを終盤の逆転劇で退けた。ここまで、村上や仲らが代打出場で適時打を放つなど、選手層の厚さが光る。山田は春の大会では木製バットを使用していたが、金属バットに持ち替えた。主将で捕手の杉浦が打率5割超。投手と打線を引っ張る。

 エース中井、飯島に加え、複数2年生投手も充実し、守備力に不足はない。(渡辺杏果)