第106回全国高校野球選手権大会が各地で開催されています。試合後、各球場をあとにしたチームのミーティングから、監督や選手らの言葉を紹介します。今回は三重大会の準々決勝で継続試合に敗れた明野です。(25日、第106回全国高校野球選手権三重大…

 第106回全国高校野球選手権大会が各地で開催されています。試合後、各球場をあとにしたチームのミーティングから、監督や選手らの言葉を紹介します。今回は三重大会の準々決勝で継続試合に敗れた明野です。

(25日、第106回全国高校野球選手権三重大会準々決勝 明野0―6鈴鹿)

 明野・辻村健彦監督

 お疲れ様でした。イメージした展開の2日間じゃなかったけども、甲子園に行くのは簡単じゃないとわかっとった。まだ足りやんかったのかな、と今思う。

 先生は高校野球に対してすごく後悔があったから、自分らには、ちょっとでも後悔をしやんといてもらおうと思ってきた。自分らはすごい頑張ったと思う。それでも、気を抜くことなく全部やり切れたかというと、人間やから、たぶんそうじゃない。けども、その時間をどれだけ短くするかが、やりたいことをかなえることに近づくんかな。

 何事も終わる時がある。高校野球も、学校生活も、人生だって絶対終わる。終わる時にどう思えるかが大事かなと思う。

 ただな、もうちょっとみんなと野球したかったな。監督になってから、負けて泣いたの、このチームが初めてや。それだけやってきたと思うけど、先生にも後悔がある。みんなはこれから「もっとできたかな」と思わんようにやっていってほしい。

 何事も経験や。失敗したから、それを踏まえてやっていこうと思うわけや。高校野球を全国制覇したからといって成功じゃなく、これから長く続く人生の一つの過程なわけや。3年生は進路も決めなあかんし、絶対これから後悔の無いように頑張っていき。

 ありがとう、ほんまに一緒に野球ができて楽しかった。ごめんな、こんなに泣くつもりなかったんやけどな。お前らがこのチームを本気にさせてくれたんやから、胸張ったらええで。顔上げてえや。もうそんなにお前らの顔を見ることも無いんやから、な。(中田和宏)