千葉大会は25日、ZOZOマリンスタジアム(千葉市)で準決勝2試合がある。第1試合は、初優勝を狙う東京学館と、2018年以来、6年ぶり8回目の夏の甲子園出場を狙う木更津総合が対戦する。第2試合は、昨夏頂点に立った専大松戸を破り、一昨年以来…

 千葉大会は25日、ZOZOマリンスタジアム(千葉市)で準決勝2試合がある。第1試合は、初優勝を狙う東京学館と、2018年以来、6年ぶり8回目の夏の甲子園出場を狙う木更津総合が対戦する。第2試合は、昨夏頂点に立った専大松戸を破り、一昨年以来の優勝をめざす市船橋と、準々決勝をコールド勝ちした勢いのまま甲子園初出場をかなえたい市原中央が戦う。27日の決勝に駒を進めるのは、どのチームだろうか。4強のこれまでの戦いぶりや注目選手などを紹介する。

■31年ぶり夏4強の東京学館

 春夏を通じて初の甲子園出場を狙う東京学館は、ノーシードから31年ぶりの夏4強を決めた。

 豊富な投手陣、捕手陣が特徴だ。重い直球で押す戸島舷貴(3年)、バランスの良い玉井優輝(3年)、変化球にキレがある正木士恩(3年)の投手陣三本柱を、主将・三木玲那人(3年)と千葉ケン志朗(3年)の捕手陣が支える。後ろの守備陣も堅く、今大会の全5試合で計2失策。

 攻撃は5試合で計27盗塁と、機動力を生かす。中軸を打つ安達皐弥(3年)を中心とする打線は全試合で2桁安打と打力もあなどれない。(芹沢みなほ)

■木更津総合、中軸打者に注目

 6年ぶりの優勝をめざす木更津総合は、準々決勝で今春の選抜4強の中央学院と対戦し、八回コールド勝ちをおさめて強さを印象づけた。一方で、3回戦、5回戦では逆転劇を演じるなど、粘り強さも発揮する。

 注目は4番の井上陸(3年)。準々決勝では五回に3点本塁打、八回に2点適時打を放つなど好調を維持。3番の羽根徹平(3年)とともに打線を引っ張っている。

 投手陣も、技巧派の石沢順平(3年)、直球勝負の千葉雄斗(3年)を中心に層が厚い。(田辺詩織)

■市船橋は守りからリズム

 2年ぶりの優勝を目指す市船橋はノーシードだが、専大松戸や拓大紅陵などシード校を次々に破り勢いがある。

 エース工藤将祐(3年)や西片大翔(3年)ら昨夏から登板する経験豊富な投手がいるほか、4回戦以降のシード校との3試合で計1失策と、守りが安定している。

 打撃では小技を絡め、得点圏に走者を置き、優位に攻撃を進める。犠打数は専大松戸との5回戦が10、拓大紅陵との準々決勝が8と、今大会の全ての試合で相手より多くのバントを使う。

 守備からリズムを作り、堅実な攻撃で得点を重ねるスタイルが奏功している。(杉江隼)

■市原中央は1、3番打者がカギ

 Cシードの市原中央は5年ぶり2度目の4強入り。準々決勝では東京学館船橋を7―0(七回コールド)で破るなど、5戦のうち3戦がコールド勝ちと、勢いに乗る。

 エースは作道脩斗(3年)。変化球5種類を駆使し、3試合で計16回3分の1を投げたが、わずか2失点。ほかにも鶴岡初琉(3年)ら4人が今大会登板し、層が厚い。

 打線は7得点を挙げた1番打者の新倉陽斗(3年)の出塁や、5試合で計17打数9安打を誇る3番・土橋怜於(3年)の出来がカギを握る。(マハール有仁州)