アルゼンチンとモロッコの一戦は約2時間の中断の末に無観客で再開された。(C)Getty Images 前代未聞の展開となった男子サッカー1次リーググループB開幕戦、アルゼンチン対モロッコ戦の一戦が波紋を呼んでいる。 まさに大混乱と言…

アルゼンチンとモロッコの一戦は約2時間の中断の末に無観客で再開された。(C)Getty Images

 前代未聞の展開となった男子サッカー1次リーググループB開幕戦、アルゼンチン対モロッコ戦の一戦が波紋を呼んでいる。

 まさに大混乱と言えるカオスな状況となった。前半で2点を先行したモロッコに、ジウリアーノ・シメオネ分に1点を返したアルゼンチンが迫る展開となった試合は、両軍合計で7枚の警告が出たため、後半のアディショナルタイムは15分と長い時間がとられた。

【関連記事】「屈辱的大敗…スタートは最悪だ」パラグアイメディアが日本に敗れた母国を痛烈批判!10番の一発退場には「完全に子供じみた行為」と糾弾【パリ五輪】

 そして、試合終了まで残りわずかというタイミングでアルゼンチンはクリスティアン・メディナの値千金弾で追いついて見せる。しかし、そのタイミングでピッチ上に観客が乱入。アルゼンチンの選手の近くに爆竹が投げ込まれるなど、スタジアムは騒然となった。

 騒動発生直後、両チームの面々と審判団はロッカールームに“緊急避難”。このまま試合終了かと思われたが、五輪公式サイトでは「中断中」と表示。結局、2時間後に無観客で試合が再開された

 驚きだったのは、再開直後の判定だ。中断直前に生まれたアルゼンチンの劇的な同点弾にVARが介入し、なんとオフサイド判定で消滅。モロッコが2-1のリードの状況になって、そのまま試合は終了。アルゼンチンは1点差で敗れた。

 まさに波乱の展開だ。パリではなくサンテティエンヌで実施されたとはいえ、この五輪の開会式を前にしたハプニングは衝撃とともに、大会の警備体制に懸念が広まった。

 英紙『The Guardian』は「観客の乱入により試合は2時間近くも中断を余儀なくされ、大混乱に陥った」とリポート。さらにアルゼンチン代表の面々の近くに爆竹が投げ込まれたシーンについて「これは大会の醜い始まりであり、大会責任者が円滑かつ安全に運営できるかどうかが疑問視されるものとなった」と厳しい意見を示している。

 前代未聞の展開で始まったパリ五輪。これ以上の混乱が起きないことを願うばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】5発快勝で首位発進!難敵撃破の日本をスペインメディアも絶賛「パラグアイは自陣から出られなかった」【パリ五輪】

【関連記事】「チームの差を如実に反映していた」パラグアイに5-0快勝の日本を対戦国メディアが絶賛!「アクセルから足を離さなかった」【パリ五輪】

【関連記事】「問題意識がない」パリ五輪を控えるフランス代表がまさかの“JAP”表記 日本戦関連の投稿が物議「謝罪するつもりもないのか」