「マイナビオールスターゲーム2024・第2戦、全セ10-16全パ」(24日、神宮球場) 阪神・中野が今年も打った。前夜から3打席連続凡退で迎えた、五回1死。マチャドの外角直球をコンパクトなスイングで振り抜き、鮮やかな中前打。「何もない状態…

 「マイナビオールスターゲーム2024・第2戦、全セ10-16全パ」(24日、神宮球場)

 阪神・中野が今年も打った。前夜から3打席連続凡退で迎えた、五回1死。マチャドの外角直球をコンパクトなスイングで振り抜き、鮮やかな中前打。「何もない状態で帰るのは嫌だったので、最後に打てて良かったかなと思います」。相当うれしかったのか、一塁ベース上では珍しく両手でガッツポーズを作った。

 お祭りということもあって、今年の球宴は4打席中3打席で初球からフルスイングした。普段は見せない積極性。「狭い球場なんで、ホームラン狙ってたんですけど」。結果的に一発や長打は打てなかったが、球宴仕様の打撃を見せた。

 21年から4年連続の出場。最初の2年は安打が打てず、23年の第1戦で初安打を放った。その勢いのままに第2戦でも安打を記録。今年は途中出場の第1戦で無安打に終わっていたが、2年連続で快音を響かせた。

 この一打がきっかけとなり、続く代打のオースティンが2ラン。村上は2者連続の一発で同点に追いついた。虎の選手会長が導いた、夢のような同点劇。「楽しみながら野球ができたので良かった」。童心に戻り、心の底から野球を楽しんだ。

 他球団の選手だけではなく、22、23日と阪神の5選手で食事に出かけた。「楽しく投手と交流できたっていうのは、すごい大きいこと。それは良かったかなと思います」。なかなか交流のない投手陣と野球のことだけでなく、プライベートの会話でも盛り上がった。

 今年の球宴で一番のハイライトは「ホームラン競争で投げたこと」と笑った。第1戦のホームランダービーで岡本和の打撃投手を務め、準決勝まで進出。「ちょっとインハイを攻めすぎた」と笑ったが、レアな経験が思い出になった。

 監督推薦で選出され、北海道と東京での2日間。「こういう経験は誰もができるわけじゃない。後半戦にも生きてくると思う」。1日の休養を挟んで、26日からはシーズンがリスタートする。次は各球団のライバルたちと混戦のセ・リーグを熱くする。