「高校野球栃木大会・準々決勝、作新学院1-0文星芸大付」(24日、エイジェックスタジアム) 昨晩、準優勝メダルを眺め眠りについた。「もう、こんな思いはしたくない」-。昨夏決勝戦で先発して敗れた強敵に雪辱。作新学院・小川哲平投手(3年)が完…

 「高校野球栃木大会・準々決勝、作新学院1-0文星芸大付」(24日、エイジェックスタジアム)

 昨晩、準優勝メダルを眺め眠りについた。「もう、こんな思いはしたくない」-。昨夏決勝戦で先発して敗れた強敵に雪辱。作新学院・小川哲平投手(3年)が完封勝利で4強入りを導いた。

 第1球目、バッテリーで決めていた直球でファウルを奪い「きょうは大丈夫だ」とリズムに乗った。自己最速を更新する148キロの直球に、変化球で緩急を使い無四球7奪三振。初戦から全3試合に先発し計26イニング無失点と安定感は抜群だ。

 “江川2世”と注目された今春センバツは、神村学園に5回4失点で初戦敗退。「今のままじゃダメだ」と死にものぐるいで鍛錬を積んできた。1時間半の体幹トレーニングを毎日欠かさず実施。「ボールを上からつぶす感じ」と握力も鍛え、約4カ月で5キロ増の65キロに。投球練習では原点の外角低め直球を磨いた。

 ネット裏では8球団12人が視察し、ロッテ・榎アマスカウトディレクターは「強弱をつけてうまく投球できる。高校生としては高いレベル」と言及。オリックス・岡崎スカウトは「僕が見た中で一番良いパフォーマンス」と高く評価した。

 「甲子園に行きたい思いは1番、自信ある」と小川哲。3年間の集大成をマウンドでぶつける。

 ◆小川 哲平(おがわ・てっぺい)2006年5月2日生まれ。18歳。栃木県日光市出身。184センチ、95キロ。右投げ右打ちの投手。小学1年から落合東フェニックスで野球を始め、落合中では軟式野球部に所属。オール栃木に2年秋から2年連続で選ばれ全国準優勝。作新学院では1年春からベンチ入り。50メートル走6秒7、遠投100メートル。球種は直球、カーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボール。