国際オリンピック委員会(IOC)は24日、パリ市内で総会を開き、2030年にフランスのアルプス地域、34年に米ソルトレークシティーで冬季五輪・パラリンピックを開催すると決定した。フランスでは1992年のアルベールビル大会以来4回目、米では…

 国際オリンピック委員会(IOC)は24日、パリ市内で総会を開き、2030年にフランスのアルプス地域、34年に米ソルトレークシティーで冬季五輪・パラリンピックを開催すると決定した。フランスでは1992年のアルベールビル大会以来4回目、米では2002年ソルトレークシティー大会以来5回目の冬季五輪開催となる。

 30年大会については、大会が赤字になった場合に国が穴埋めする「財政保証」をフランス政府が約束することを条件とした。フランスは国民議会選挙で与党連合が敗れ、新首相が決まっていないなど政治状況が不安定となっている。マクロン大統領は総会で「次期首相には財政保証だけでなく、五輪の新しい法律も優先事項にするよう要請する」と語った。

 IOCは昨年10月の総会で30、34年大会を同時決定することを決めた。同12月の理事会では、38年大会もスイスと優先的に交渉する方針を決定。冬季五輪は札幌市も招致を進めていたが、東京五輪をめぐる汚職事件の影響などでかなわなかった。(パリ=加藤秀彬)