(24日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会準々決勝 和歌山東4―0桐蔭) 1点を追う六回表。無死一塁で桐蔭の代打・平清士朗選手(3年)が打席に立った。 今年の春季大会で先発メンバーから控えにかわった。チームの助けになりたい、とバント…

 (24日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会準々決勝 和歌山東4―0桐蔭)

 1点を追う六回表。無死一塁で桐蔭の代打・平清士朗選手(3年)が打席に立った。

 今年の春季大会で先発メンバーから控えにかわった。チームの助けになりたい、とバント練習を増やして夏に臨んだ。

 打席では「緊張した」が、初球を三塁線ぎりぎりに転がし、守備の乱れを誘い二塁へ。その後、1死一、二塁の場面では三盗も決めた。だが、岡本和真選手(3年)の三ゴロで、果敢に本塁を狙いタッチアウト。次打者も右飛に倒れた。一度は自ら流れを引き寄せたかに見えたが、相手に封じられた。

 九回表でも満塁の好機を生かせず敗れた桐蔭の選手たちに向けて、応援席からは健闘をたたえる大きな声援がわいた。平選手は「友達とか関係なく、いろいろな生徒が集まり、野球のすごさを感じた。力になった」と振り返った。(周毅愷)