「大相撲名古屋場所・11日目」(24日、ドルフィンズアリーナ) 西幕下筆頭の木竜皇(立浪)が5勝目を挙げ、来場所の新十両昇進を確実にした。聖富士(伊勢ケ浜)に左上手を許したが、体を寄せて右の下手投げを打ち返して勝負を決めた。「しっかり自分…

 「大相撲名古屋場所・11日目」(24日、ドルフィンズアリーナ)

 西幕下筆頭の木竜皇(立浪)が5勝目を挙げ、来場所の新十両昇進を確実にした。聖富士(伊勢ケ浜)に左上手を許したが、体を寄せて右の下手投げを打ち返して勝負を決めた。「しっかり自分の相撲で勝てた。西の筆頭なので勝ち越しても安心できない。しっかり勝つつもりでいた」と胸を張った。

 幕内時津海の先代時津風親方の長男。花道を引き揚げると、師匠の立浪親方(元小結旭豊)から「おめでとう」と祝福を受けた。ケガに苦しんだ時期だけでなく、この1年は幕下5枚目以内で何度も新十両のチャンスを逃していただけに「入門して4年たちますけど、師匠、両親、先生…いろんな人にお世話になった。ちょっとでも恩返しができたかな」と、涙を浮かべて声を震わせた。

 両親とは勝ち越した後に連絡をとり、父には「いつも通りに頑張れ。おまえならできる」と激励されたという。親子二代で関取の座を手中に。「尊敬している。追いつきたい気持ちで稽古してきた」と父の背中を追い、一つの目標にたどりついた21歳。「まだスタートライン。これから相撲で恩返ししていきたい」と、さらなる飛躍を誓った。