日本時間の7月27日、パリ五輪が始まる。日の丸の躍進が期待される4年に1度の大舞台を胸に焼き付けることはもちろんだが、現地ではどのような思い出を手に入れられるのか。開会式に先立って試合が行われるボルドーで調べた。  パリからTGV(日本で…

 日本時間の7月27日、パリ五輪が始まる。日の丸の躍進が期待される4年に1度の大舞台を胸に焼き付けることはもちろんだが、現地ではどのような思い出を手に入れられるのか。開会式に先立って試合が行われるボルドーで調べた。

 パリからTGV(日本でいう新幹線)に揺られて2時間半。ガロンヌ川を渡ると、ワインで有名なボルドーの代表駅に到着する。世界遺産もある風光明媚なこの街のスタット・ドゥ・ボルドーで、U―23サッカー日本代表が初戦と第2戦目を戦う。

 グループステージ突破を懸けた重要な2試合をサポートするために、この地に滞在する日本人も多いはずだ。筆者が現地入りしたのは19日で、この時点で報道陣以外の日本人は皆無。旅行バッグやスーツケースを手にした観光客は多いものの、オリンピック前においてはそのほとんどが欧州内から訪れた人のようだ。

 世界中に発信される祭典だが、その記念グッズを購入できる場所は少ない印象だ。街なかやスーパーでは見かけることができず、試合前のスタジアム周辺にもそういった場所はなかった。現時点で確認できた購入できる場所は、駅の中にあるキオスク1か所だけ。日本人が多数来れば、争奪戦になるかもしれない。

■手に取るのも至難!?

 そのキオスクは、駅のスタジアム側にある。ここからスタジアムまでは距離があるのだが、オリンピック観戦者のためにピンク色の看板とともに、スタジアムのイラストが多数掲げられているのだ。

 そのキオスクのレジ前にそれはあるのだが、種類は全部で20種類ほど。キーホルダーは4種類、ぬいぐるみは2種類、そのほか、Tシャツや帽子、マグネットなどが並ぶ。

 そして、その取扱いは厳重だ。自由に手に取れないようになっており、購入する際も店員に一つ一つ声をかけなければならない。そして、店員が一つ一つハサミで切り取って渡してくれる。

 というのも、記事を書こうと思ってスマートフォンで写真を撮っていたらすごい剣幕で怒られ、写真を消さなければいけなかったから。購入場所が限られているうえに、手に取って見るのも至難と言えるのが、ボルドーでの五輪グッズ事情である。

 もしかすると、街なかには大きなショップがあるかもしれないし、試合が始まる日には、キオスクでも自由に見ることができるようになっているかもしれないが、いずれにしても、欲しい人は早めの購入がオススメだ。

■値段もハードルが高めの設定

 特別なイベントのグッズに円安という事情も加わって、お値段のハードルも高い。

 今大会のマスコットキャラクターのぬいぐるみは€26.9で、キーホルダーにもなる小さいぬいぐるみは€19.99。日本円にすれば前者が約4500円で、後者が約3300円とかなりお高い。

 キーホルダーは、エッフェル塔をデザインしたものが€12.99(約2200円)で、シンプルなバージョンが約1600円となっている。

 また、胸につけるピンは4種類あって、いずれも€8(約1300円)。Tシャツは€25.9(約4400円)で、マグネットは€5.99(約1000)円。そのほか、マグカップは€9.99(約1700円)で、タロットは€8.99(約1500円)だ。
“ばらまき土産”としてはハードルが高いが、もし来たのなら何か買っておきたいところ。そして、誰かから五輪グッズをお土産でもらえたら、それは特別な証と言えるかもしれない。

(取材・文/中地拓也)

いま一番読まれている記事を読む